通院支援・外出介助のケアプラン文例|ニーズ・長期目標・短期目標【乗降介助・院内介助の考え方】

通院支援・外出介助に関するケアプランのニーズ・長期目標・短期目標の例文・文言集です。

居宅サービス計画書(ケアプラン)を作成する際に直面する様々な課題を解決するためのお手伝いをします。

・通院支援・外出介助に関するニーズや目標の文例や記入例を見ながら、ケアプランや計画書作成をスムーズに進めたい方へ
・監査や実地指導での指摘を避け、安心して業務に取り組みたい方へ

通院支援・外出介助は、身体機能の低下・交通手段の喪失・認知症など様々な理由から一人での通院・外出が困難になった利用者に対するサービスです。疾患の管理・社会参加・生活の維持において非常に重要な役割を担います。訪問介護の通院等乗降介助・通院等介助として位置づけられることが多く、ケアプランへの適切な位置づけが求められます。利用者の状況に合わせて文言をアレンジしてお使いください。

通院支援・外出介助に関するニーズ・長期目標・短期目標例文一覧

通院支援・外出介助のケアプランを作成するときは、「なぜ一人での通院・外出が困難なのか」という背景を明確にすることが重要です。身体的な理由・認知的な理由・交通手段の問題など、困難な理由に応じて適切なサービスの種別と目標の表現が変わります。

身体機能の低下による通院支援に関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
足腰が弱くなり一人での通院が難しくなってきたため、定期的に受診しながら健康を管理したい 定期的な受診が継続でき、医師による健康管理を受けながら安心して生活が送れるようになる 訪問介護の通院介助を利用し、月○回の定期受診が欠かさず行えるようになる
歩行が不安定で一人での外出が怖いため、転倒せずに安全に外出できるようになりたい 介助のもとで安全に外出ができるようになり、必要な外出が継続して行えるようになる 通院介助サービスを利用し、転倒なく安全に病院・薬局への外出ができるようになる
車いすを使用しており一人での通院が困難なため、専門職の介助で受診を続けたい 車いすでの安全な通院が継続でき、必要な医療を受けながら生活が送れるようになる 車いす対応の通院介助サービスを利用し、月○回の受診が安全に行えるようになる
体力の低下により通院後に疲労が強く出るため、無理なく受診できる体制を整えたい 体力に応じた通院支援を受けながら、定期的な受診が継続できるようになる 通院介助サービスと休憩を組み合わせ、疲労を最小限にしながら月○回の受診が継続できるようになる

認知症・判断力低下による通院支援に関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
認知症があり一人での通院で迷子になることがあるため、安全に受診を続けたい 介助のもとで安全に通院が継続でき、医師による健康管理が受けられるようになる 訪問介護の通院介助を利用し、付き添いのもとで月○回の受診が迷子なく行えるようになる
認知症があり医師への症状の伝え方がわからなくなってきたため、適切な受診ができるよう支援してほしい 介助者のサポートにより医師への正確な情報伝達ができ、適切な医療が継続して受けられるようになる 通院介助時に介助者が症状・状態変化を記録して医師へ伝える体制が整えられるようになる
服薬の管理ができなくなっており薬局での受け取りも難しいため、薬を正しく受け取り管理したい 薬の受け取りから管理まで適切に行われ、服薬が継続できる状態が維持されるようになる 通院介助時に薬局への同行・薬の受け取りを行い、服薬カレンダーへのセットまで支援できる体制を整える

交通手段・環境の問題による通院支援に関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
運転免許を返納し交通手段がなくなったため、公共交通機関を使いながら通院を続けたい 介助のもとで公共交通機関を利用した通院が継続でき、定期受診が維持できるようになる 通院介助サービスを利用し、バス・電車を使った月○回の受診が安全に行えるようになる
家族が遠方に住んでおり通院の付き添いができないため、専門職のサポートで受診を続けたい 家族不在でも通院介助サービスにより定期的な受診が継続でき、健康管理が行えるようになる 訪問介護の通院介助を月○回利用し、家族に頼らず受診が継続できる体制を整える
病院が遠く通院が大きな負担になっているため、無理なく受診できる方法を整えたい 身体的負担を軽減した通院手段が確保され、定期受診が継続できるようになる 通院介助サービスの利用または訪問診療への切り替えを検討し、通院負担が軽減できる体制を整える

複数の医療機関への通院支援に関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
複数の科に通院しており通院日が多くて負担が大きいため、無理なく各科の受診を続けたい 複数の医療機関への通院が計画的に継続でき、各疾患の治療が適切に受けられるようになる 通院日程を整理し、通院介助サービスを計画的に活用することで月○回の受診が無理なく継続できるようになる
歯科・眼科など専門科への受診が後回しになっているため、定期的に受診できるようにしたい 歯科・眼科等の定期受診が継続でき、口腔・視力の健康が維持できるようになる 歯科・眼科への通院介助を○ヶ月に1回利用し、定期検診が欠かさず行えるようになる

外出・社会参加のための外出介助に関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
外出する機会が減り閉じこもりがちになっているため、定期的に外出できる機会をつくりたい 外出の機会が定期的に確保され、生活の楽しみと心身の活性化が維持できるようになる 外出介助サービスを週○回利用し、近所への買い物・散歩などが安全に継続できるようになる
好きだったお墓参りや買い物に行けなくなっているため、また行けるようになりたい 外出介助のもとで好きな場所への外出が継続でき、生活の楽しみが維持できるようになる 外出介助サービスを月○回利用し、お墓参り・買い物など希望する外出が安全に行えるようになる
一人での外出が不安で引きこもりがちだが、地域の行事や集まりに参加したい 外出介助のもとで地域活動への参加が継続でき、社会とのつながりが維持できるようになる 外出介助を活用して月○回の地域活動・集まりへの参加ができるようになる

通院支援に関する注意点(ケアプラン作成時)

通院介助・外出介助をケアプランに位置づける際には、以下の点に注意が必要です。

通院等乗降介助と通院等介助の違い
訪問介護の通院支援には「通院等乗降介助(介護タクシー等の乗降時の介助)」と「通院等介助(徒歩・公共交通機関での移動の介助)」があります。どちらに該当するかによって算定方法が異なるため、サービス種別を正確に位置づけることが重要です。

院内介助の取り扱い
病院の待合室での待機・院内での移動介助については、保険者によって取り扱いが異なります。事前に保険者への確認を行うことが重要です。

介護タクシーとの組み合わせ
介護タクシーを利用する場合、訪問介護の通院等乗降介助との組み合わせについて、ケアプランへの適切な位置づけを確認しておきましょう。

【交通手段別】通院支援のニーズ・長期目標・短期目標の文例

通院支援は「どうやって病院まで行くか」で組み立てが変わります。手段ごとに文例をまとめました。

介護タクシー・福祉有償運送を利用する場合

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
車いすのままで乗れる車がないと通院できないため、手段を確保したい 通院手段が確保され、定期的な受診が継続できるようになる 介護タクシーの利用手続きを行い、月○回の受診に間に合う手配ができる
タクシー代の負担が重いため、続けられる方法を知りたい 経済的に無理のない通院方法が確立し、受診が継続できるようになる 福祉有償運送・自治体の助成制度について情報提供を受け、利用を検討できる

訪問介護の通院介助を利用する場合

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
家を出てから病院に着くまでが不安なため、付き添いを受けて受診したい 定期受診が途切れず継続され、健康管理が行える生活が送れるようになる 通院介助を利用し、月○回の受診を欠かさず行える
受付や会計の手続きが一人ではできないため、支援を受けたい 受診に必要な手続きが滞りなく行われ、治療が継続できるようになる 院内での移動・手続きに支援を受け、受診がスムーズに完了できる

家族の送迎・公共交通機関を利用する場合

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
家族が仕事を休んで送迎しているため、家族の負担を減らしたい 家族に過度な負担をかけずに通院が継続できるようになる 家族が対応できない日はサービスを利用し、受診日を確保できる
まだバスには乗れるので、できる限り自分で通院を続けたい 公共交通機関を使った外出能力が維持され、自立した生活が続けられる 見守りを受けながらバスでの通院を継続し、乗降が安全に行える

通院等乗降介助と身体介護の使い分け

訪問介護の通院支援は、算定の区分が実務で最も迷うところです。基本的な考え方を整理しました。

区分 想定される場面 ケアプランの記載例
通院等乗降介助 乗車・降車の介助を中心に、その前後の移動や受診手続きの介助を一連で行う場合 (サービス内容)通院時の乗車・降車の介助、居宅内から車両までの移動介助、受診手続きの支援
身体介護(通院・外出介助) 移動や乗降の前後に、著しく長い時間の介助や排泄・更衣等の身体介護が必要な場合 (サービス内容)通院前後の更衣・排泄介助、移動中の見守り・介助を含む外出支援

算定区分の取扱いは保険者によって解釈に幅があります。判断に迷う場合は、あらかじめ市町村に確認し、確認内容を支援経過記録に残しておくと安心です。

院内介助をケアプランに位置づける場合の考え方

院内での介助は、原則として医療機関のスタッフが対応すべきものとされ、訪問介護での算定は認められないのが基本です。ただし、次のような場合は例外的に認められることがあります。

・院内スタッフによる対応が困難であることが確認できる
・認知症等により、一人での院内の移動・待機が困難で見守りを要する
・排泄介助など、院内スタッフでは対応しきれない身体介護が必要

例外として位置づける場合は、なぜ必要なのかをアセスメントで明確にし、医療機関に確認した事実を支援経過記録に残すことが不可欠です。取扱いは保険者により異なるため、事前確認を徹底しましょう。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
認知症があり一人で待合室にいると不安になるため、安心して受診したい 混乱なく受診でき、必要な医療が継続して受けられるようになる 院内での見守り支援を受け、落ち着いて診察の順番を待つことができる
受診中にトイレに行きたくなったとき一人では対応できず困っている 受診に伴う不安が解消され、安心して通院が続けられるようになる 院内での排泄介助の体制が確保され、失禁なく受診を終えられる
医師の説明を覚えていられないため、内容を家族やケアマネに伝えたい 医療情報が支援者間で共有され、適切な支援が受けられるようになる 受診時の情報を記録・共有する仕組みを整え、次の支援に反映できる

受診の質を高める支援の文例

通院支援は「連れて行くこと」で終わりではありません。医師に症状が正しく伝わり、その内容が支援に反映されて初めて意味を持ちます。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
診察のときにうまく症状を説明できないため、伝えたいことを伝えたい 症状が医師に正確に伝わり、状態に合った治療が受けられるようになる 日々の症状・血圧等を記録したメモを持参し、診察時に医師へ伝えられる
複数の病院にかかっており、薬が重なっていないか心配 服薬が一元的に管理され、安全に治療が継続できるようになる お薬手帳を1冊にまとめ、受診のたびに提示することができる
通院が負担になってきたため、別の方法も検討したい 本人の状態に合った医療の受け方が選択でき、治療が継続できるようになる 訪問診療について情報提供を受け、本人・家族が選択を検討できる

医療機関との連携で算定できる加算は居宅介護支援の医療連携加算まとめで解説しています。

通院・外出支援のケアプランでよくあるNG例と改善例

NG例 見直したい理由 改善例
(ニーズ)通院が困難である 状態の記載のみで、本人が何を望んでいるかが示されていない (ニーズ)一人での通院が難しくなったが、治療を続けて体調を保ちたい
(短期目標)ヘルパーが通院に同行する 支援者の行為が目標になっており、本人の状態が示されていない (短期目標)通院介助を利用し、月2回の定期受診を欠かさず受けられる
(サービス内容)院内介助(理由の記載なし) 院内介助は原則医療機関の対応とされ、理由がないと算定を否認されやすい (サービス内容)認知症により院内での単独待機が困難なため、医療機関に確認のうえ院内の移動・見守りを実施
(ニーズ)買い物に行きたい 外出の目的のみで、なぜ支援が必要なのかが説明されていない (ニーズ)長距離の歩行が難しくなったが、自分で品物を選んで買い物をしたい
(短期目標)外出の機会を増やす 頻度・内容が不明確で、達成の判断ができない (短期目標)月2回、支援を受けながら買い物や地域の集まりに出かけられる

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