シャワーチェア・入浴補助用具のケアプラン文例|ニーズ・目標と選定理由【用具別】

シャワーチェア・入浴補助用具に関するケアプランのニーズ・長期目標・短期目標および福祉用具の選定理由の例文・文言集です。

居宅サービス計画書(ケアプラン)を作成する際に直面する様々な課題を解決するためのお手伝いをします。

・シャワーチェア・入浴補助用具に関するニーズや目標、選定理由の文例や記入例を見ながら、ケアプランや計画書作成をスムーズに進めたい方へ
・監査や実地指導での指摘を避け、安心して業務に取り組みたい方へ

シャワーチェア・浴槽台・バスボード・入浴台など入浴補助用具は、入浴時の転倒予防や動作の自立を支える代表的な福祉用具です。入浴は身体的負荷が大きく転倒リスクも高い場面であるため、適切な用具の選定と組み合わせが重要です。居宅介護支援事業所のケアマネが作る居宅サービス計画の第2表や福祉用具購入の必要性を説明する場面の参考例としてお使いください。

シャワーチェア・入浴補助用具に関するニーズ・長期目標・短期目標例文一覧

シャワーチェア・入浴補助用具

入浴補助用具のケアプランを作成するときは、「入浴のどの動作が・なぜ困難なのか」「用具を使うことで何が実現できるのか」を明確にすることがポイントです。立ち座り・浴槽への出入り・洗体動作など、困難な場面に応じて文言を選んでください。

入浴時の安全確保・転倒予防に関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
浴室での立ち座りが不安定で転倒が心配なため、安全に入浴できるようになりたい 入浴補助用具を活用して安全に入浴できるようになり、清潔を保ちながら生活が続けられるようになる シャワーチェアを使用し、座った状態で安全に洗体ができるようになる
浴槽への出入りが不安定で転倒が心配なため、安全に浴槽を使えるようにしたい 浴槽への出入りが安全にできるようになり、入浴を継続しながら清潔な生活が送れるようになる 浴槽台・バスボードを使用し、安全な浴槽への出入りができるようになる
浴室の床が滑りやすく転倒が怖いため、安心して入浴できる環境を整えたい 入浴時の転倒リスクが軽減され、安心して入浴が継続できるようになる 浴室用の滑り止めマットとシャワーチェアを組み合わせ、入浴時の安全が確保できるようになる
下肢筋力が低下しており長時間立っての入浴が難しいため、座りながら安全に入浴したい シャワーチェアを使用して安全に入浴できるようになり、清潔が保たれた生活が続けられるようになる シャワーチェアに座った状態での洗体が習慣化し、疲労・転倒なく入浴が継続できるようになる

浴槽出入り・立ち座り動作の自立に関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
浴槽をまたぐ動作が難しくなってきたため、入浴補助用具を使いながら自分で入浴を続けたい 入浴補助用具を活用して浴槽への出入りが自立してできるようになり、清潔が維持できるようになる バスボード・浴槽台を使用し、浴槽への移乗動作が安全に自立してできるようになる
浴槽の中での立ち座りがつらく転倒が心配なため、安全に浴槽内で動けるようになりたい 浴槽内での動作が安全にできるようになり、入浴の自立が維持できるようになる 浴槽内すのこ・浴槽台を活用し、浴槽内での立ち座りが安全にできるようになる
片麻痺があり浴槽への出入りが一人では難しいため、補助用具を使いながら入浴を続けたい 入浴補助用具を活用して浴槽への出入りが安全にでき、清潔を保った生活が続けられるようになる 麻痺側に配慮したバスボードの使用方法を習得し、介助量を減らしながら入浴できるようになる

介助負担の軽減に関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
入浴介助が家族には体力的に難しいため、用具を使いながら安全に入浴できる体制を整えたい 入浴補助用具の活用により家族の介助負担が軽減され、安全な入浴が継続できるようになる シャワーチェア・浴槽台を導入し、家族の介助量が減りながら安全な入浴ができるようになる
入浴介助時に家族が腰を痛めることがあるため、互いに安全な方法で入浴できるようにしたい 入浴補助用具の活用により家族・本人ともに安全に入浴が継続できるようになる 適切な入浴補助用具の選定と使い方を習得し、家族の身体的負担が軽減できるようになる

入浴の継続・清潔保持に関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
入浴が怖くなりシャワーだけで済ませることが増えているため、安心して湯船に入れるようになりたい 入浴への不安が軽減され、湯船での入浴が安全に継続できるようになる 浴槽台・バスボードを導入し、安心して浴槽に出入りできる環境が整えられるようになる
体力の低下により入浴が負担になってきているため、疲れずに清潔を保てる方法を整えたい 身体への負担を抑えながら入浴が継続でき、清潔な生活が維持できるようになる シャワーチェアを使用し、座ったまま洗体できることで入浴時の疲労が軽減できるようになる
骨折後のリハビリ中で入浴動作に制限があるため、安全に清潔を保ちながら回復を目指したい 骨折が回復するまでの間、入浴補助用具を使用して安全に清潔が保てるようになる リハビリの進捗に合わせた入浴補助用具を使用し、転倒なく安全に入浴できるようになる

シャワーチェア・入浴補助用具の選定理由の例文

  • 居宅ケアプランのニーズ・長期目標・短期目標の例文集【テーマ別まとめ】
  • 下肢筋力の低下により立位での洗体が困難であり、転倒予防と安全な入浴継続を目的としてシャワーチェアが必要である。
  • 浴槽への出入り動作が不安定であり、転倒リスクを軽減するためにバスボード・浴槽台の使用が必要である。
  • 片麻痺があり浴槽への移乗動作が困難なため、安全な入浴を確保するためにバスボードが必要である。
  • 立位保持が困難であり長時間の立位での入浴が不可能なため、シャワーチェアを使用した座位入浴が必要である。
  • 浴槽内での立ち座りが不安定で転倒リスクが高いため、浴槽内すのこ・浴槽台による高さ調整が必要である。
  • 入浴介助者(家族)の身体的負担が大きく介助が困難な状況であり、入浴補助用具の活用により安全な介助が可能となるため必要である。
  • 骨折後の荷重制限・可動域制限により通常の入浴動作が困難なため、回復段階に応じた入浴補助用具が必要である。

【用具別】入浴補助用具のニーズ・目標と選定理由の文例

入浴補助用具は特定福祉用具販売(購入)の対象で、実地指導でも選定理由の記載が確認されやすい品目です。用具ごとに、どのような状態の方に適しているかとあわせて文例をまとめました。

シャワーチェア(入浴用いす)

洗い場での立ち座りが不安定な方、立位を長く保てない方に適した用具です。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
洗っている途中で立っていられなくなるため、座って安全に体を洗いたい 安定した姿勢での洗身が可能となり、清潔を保った生活が続けられるようになる 背もたれ付きシャワーチェアを使用し、疲れずに全身を洗うことができる
低い風呂いすからの立ち上がりがつらいため、負担なく入浴したい 入浴動作の負担が軽減され、入浴の習慣が継続できるようになる 高さの合ったシャワーチェアを使用し、立ち上がりを自分で行える

選定理由の記載例:下肢筋力の低下と立位バランスの不安定さにより、洗い場での立位保持および低い風呂いすからの立ち上がりが困難である。背もたれ・ひじ掛け付きのシャワーチェアを使用することで、座位で安全に洗身が行え、入浴動作の自立が維持できるため必要である。

浴槽台(バススツール)

浴槽が深い、またはまたぎ動作で足が上がらない方に適した用具です。浴槽内での立ち座りの補助にも使われます。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
浴槽が深くて足が上がらないため、湯船につかる生活を続けたい 浴槽の出入りが安全に行え、湯船につかる楽しみが維持できるようになる 浴槽台を使用して段階的にまたぐ方法により、一人で浴槽に入ることができる
浴槽の中で立ち上がれず沈み込んでしまうため、安全に出られるようにしたい 浴槽内での動作が安定し、安全に入浴が継続できるようになる 浴槽内に浴槽台を設置し、腰かけた姿勢から安全に立ち上がることができる

選定理由の記載例:浴槽の縁が高く、股関節・膝関節の可動域制限により片足を上げてまたぐ動作が困難である。浴槽台を使用し腰かけた姿勢から両足を移す方法をとることで、転倒の危険なく浴槽の出入りが可能となるため必要である。

バスボード(浴槽用手すり付き移乗台)

またぎ動作が困難で、座った姿勢での移乗が必要な方に適した用具です。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
片麻痺があり浴槽をまたげないため、介助を受けながら湯船に入りたい 安全な方法で入浴が継続され、身体の清潔と安楽が保たれるようになる バスボードに腰かけて回転する方法により、介助のもと浴槽に入ることができる

選定理由の記載例:脳梗塞後遺症による左片麻痺があり、立位でのまたぎ動作は転倒の危険が高い。バスボードに座った状態で下肢を浴槽内へ移す方法により、安全な浴槽への移乗が可能となるため必要である。

入浴用手すり(浴槽用手すり)

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
浴槽の縁に手をついてもぐらつくため、しっかりつかまれるようにしたい 浴槽の出入りが安定し、転倒なく入浴が続けられるようになる 浴槽用手すりを把持し、ふらつくことなく浴槽の出入りができる

選定理由の記載例:浴槽の出入り時に浴槽の縁に手をついているが、濡れた縁は滑りやすく支持が不安定である。浴槽の縁に固定する手すりを設置することで確実な支持が得られ、転倒を防ぎながら入浴動作の自立が図れるため必要である。

すのこ・浴室内すのこ(段差解消)

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
脱衣所と浴室の段差につまずくため、安全に浴室へ入りたい 浴室への出入りが安全に行われ、入浴が継続できるようになる すのこによる段差解消により、つまずくことなく浴室に出入りできる

シャワーキャリー(入浴用車いす)

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
自分で歩いて浴室まで行けないが、家のお風呂で体を洗ってもらいたい 自宅での入浴が継続され、清潔と安楽が保たれた生活が送れるようになる シャワーキャリーを使用し、居室から浴室まで安全に移動して洗身できる

選定理由の記載例:歩行不能で移乗に全介助を要するため、脱衣所から洗い場への移動が困難である。シャワーキャリーを使用することで座位のまま浴室へ移動し洗身が可能となり、自宅での入浴の継続と介護者の負担軽減が図れるため必要である。

【状態別】入浴補助用具の組み合わせ方

用具は単独ではなく組み合わせて使うことがほとんどです。状態像ごとの代表的な組み合わせを整理しました。

状態像 想定される組み合わせ 目標の方向性
軽度(ふらつきがあるが入浴は自立) シャワーチェア+浴槽用手すり 転倒を防ぎ、現在の入浴の自立を維持する
中等度(またぎ動作が困難) シャワーチェア+浴槽台+浴槽用手すり 見守り・一部介助で浴槽入浴を継続する
片麻痺がある バスボード+浴槽用手すり+シャワーチェア 健側を活かした安全な移乗方法を確立する
重度(歩行不能・全介助) シャワーキャリー(または訪問入浴の利用を検討) 自宅での清潔保持と介護者の負担軽減を両立する

自宅での入浴が難しくなった場合は、通所介護や訪問入浴介護での入浴も選択肢になります。詳しくは入浴・清潔保持のケアプラン文例をご覧ください。

入浴補助用具の選定理由でよくあるNG例と改善例

NG例 指摘されやすい理由 改善例
入浴を安全に行うため。 用具を特定する理由になっておらず、どの品目にも当てはまる 洗い場での立位保持が困難なため、背もたれ付きシャワーチェアにより座位で洗身できる環境が必要である。
本人が希望しているため。 アセスメントに基づく必要性の判断が示されていない 浴槽の出入り動作を確認したところ、またぎ動作時に片足立ちとなり著しく不安定である。浴槽台の使用により安全な出入りが可能となるため必要である。
高齢のため入浴が困難。 年齢は理由にならず、身体状況の評価がない 変形性膝関節症により膝の可動域制限があり、浴槽の縁(高さ50cm)をまたぐことができない。段階的に移乗できる浴槽台が必要である。
家族の介助が大変なため。 介護者の都合のみで、本人の自立支援の観点が抜けている 用具の使用により本人が座位を保持できるため、洗身の一部を自分で行うことが可能となる。残存機能の活用とあわせ、介助者の負担軽減も図れるため必要である。

入浴補助用具を位置づけるときの注意点

特定福祉用具販売(購入)の対象:シャワーチェア・浴槽台・バスボード・浴槽用手すり・すのこなどの入浴補助用具は、貸与ではなく購入の対象です(年間10万円が支給限度基準額)。都道府県等の指定を受けた事業者からの購入が必要です。

浴室の実測を行う:浴槽の高さ・幅・洗い場のスペースによって使える用具は変わります。福祉用具専門相談員に同行してもらい、実際の浴室で試すのが確実です。

「洗える」だけでなく「入浴が続く」目標に:目標には用具の使用そのものではなく、「週2回の入浴が続けられる」「清潔が保てる」という生活の姿を書きます。

状態の変化に合わせて見直す:購入品のため貸与のように容易に交換できません。進行性の疾患がある場合は、数か月先の状態も見据えて選定します。

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