睡眠障害・夜間対応のケアプラン文例|ニーズ・長期目標・短期目標【原因別・独居/同居別】

睡眠障害・夜間対応に関するケアプランのニーズ・長期目標・短期目標の例文・文言集です。

居宅サービス計画書(ケアプラン)を作成する際に直面する様々な課題を解決するためのお手伝いをします。

・睡眠障害・夜間対応に関するニーズや目標の文例や記入例を見ながら、ケアプランや計画書作成をスムーズに進めたい方へ
・監査や実地指導での指摘を避け、安心して業務に取り組みたい方へ

睡眠障害は高齢者に非常に多く見られる問題であり、不眠・夜間頻尿・夜間の徘徊・昼夜逆転など、その形態はさまざまです。本人の生活の質を低下させるだけでなく、夜間の介護負担として家族を疲弊させる原因にもなります。認知症と組み合わさることも多く、ケアプランの文言に悩みやすいテーマのひとつです。利用者の状況に合わせて文言をアレンジしてお使いください。

睡眠障害・夜間対応に関するニーズ・長期目標・短期目標例文一覧

睡眠障害・夜間対応のケアプランを作成するときは、「なぜ眠れないのか・夜間に問題が起きるのか」という背景を丁寧にアセスメントすることが重要です。疾患・薬・生活習慣・昼間の活動量・認知症の進行など、原因を踏まえた文言にすることで、より実態に即したプランになります。

不眠・睡眠の質の改善に関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
夜なかなか眠れず昼間に眠くなってしまうため、夜にしっかり眠れる生活リズムを整えたい 夜間に十分な睡眠がとれるようになり、昼夜のリズムが整った生活が続けられるようになる 日中の活動量を増やし、就寝・起床時間を一定に保つ生活習慣を整えることができるようになる
睡眠薬を使っているが効果が感じられず熟睡できないため、安心して眠れるようになりたい 睡眠の質が改善し、夜間に十分な休息がとれる生活が続けられるようになる 主治医・訪問看護師に睡眠状況を定期的に報告し、薬の調整や生活改善が図れるようになる
寝つきが悪く夜中に何度も目が覚めてしまうため、ぐっすり眠れるようになりたい 夜間の中途覚醒が減り、まとまった睡眠がとれる生活が続けられるようになる 就寝前のリラックスできる習慣(入浴・音楽・体操など)を取り入れ、入眠しやすい環境を整えることができる
昼間に寝すぎてしまい夜眠れなくなっているため、昼夜のリズムを取り戻したい 昼夜の生活リズムが整い、夜間に安定して眠れるようになる デイサービスの利用により日中の活動・覚醒時間を確保し、夜間の睡眠時間が増やせるようになる
痛みや体の不快感で夜眠れないため、症状をコントロールしながら睡眠を確保したい 痛みや不快感が軽減・管理され、夜間に安眠できる生活が続けられるようになる 主治医の指示のもと疼痛管理を行い、夜間の痛みによる覚醒が減らせるようになる

夜間頻尿・夜間トイレに関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
夜間に何度もトイレに起きてしまい睡眠が十分にとれないため、夜間の排泄対策をしながら生活したい 夜間のトイレ回数が減り、まとまった睡眠がとれる生活が続けられるようになる 主治医に夜間頻尿の相談をし、薬の調整または水分摂取時間の見直しが図れるようになる
夜間トイレに行く際に転倒が心配なため、安全に排泄できる環境を整えながら眠りたい 夜間の移動環境が整い、転倒なく安全にトイレへ行けるようになる センサーライト・ポータブルトイレの導入により、夜間の安全な排泄環境が整えられるようになる
夜間のおむつ交換が必要で家族の睡眠が妨げられているため、適切な夜間排泄の対策をしたい 夜間の排泄管理が適切に行われ、本人・家族ともに睡眠が確保できるようになる 夜間対応型訪問介護または適切な吸収量のおむつへの変更を検討し、夜間の介護負担を軽減できる

夜間徘徊・認知症の夜間対応に関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
認知症があり夜間に起き出して徘徊することがあるため、安全に夜間を過ごせるようにしたい 夜間の安全が確保され、徘徊による事故なく在宅生活が続けられるようになる センサーマット・離床センサーを導入し、夜間の起き出しを早期に把握できる体制を整える
夜間に混乱して大声を出したり興奮したりすることがあり、家族が対応に疲弊しているため改善したい 夜間の混乱・興奮が軽減され、本人・家族ともに安心して夜を過ごせるようになる 主治医・訪問看護師と夜間の症状を共有し、薬の調整や対応方法の見直しが図れるようになる
昼夜逆転があり夜間に活動して家族が休めないため、昼夜のリズムを整えながら生活したい 昼夜逆転が改善し、夜間に安定して休める生活リズムが整うようになる デイサービスの利用により日中の覚醒・活動時間を確保し、夜間の睡眠が定着できるようになる
夜間に一人でいることへの不安が強く眠れないため、安心して眠れる環境を整えたい 夜間の不安が軽減され、安心して眠れる環境が整い生活が続けられるようになる 緊急通報システムの導入や就寝前の声かけを継続し、夜間の安心感が得られるようになる

夜間の介護負担軽減に関するニーズ・目標

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
夜間の介護で家族が睡眠不足になっているため、家族も休める体制を整えたい 夜間の介護負担が軽減され、家族が十分な睡眠をとれる生活が続けられるようになる 夜間対応型訪問介護またはショートステイの定期利用により、家族が夜間に休める機会を確保できる
夜間に体調が急変したときに家族だけでは対応できないため、緊急時の体制を整えたい 夜間の緊急時にも速やかに対応できる体制が整い、家族が安心して在宅介護を続けられるようになる 緊急通報システムの導入と緊急時の連絡先・対応手順を関係者間で共有し、夜間の急変に備えられる
夜間の体位変換や排泄介助が家族の大きな負担になっているため、負担を軽減しながら在宅を続けたい 夜間の介護サービスを活用することで家族の負担が軽減され、在宅生活が継続できるようになる 夜間対応型訪問介護を導入し、体位変換・排泄介助の一部をサービスで担える体制を整える

【原因別】不眠のニーズ・長期目標・短期目標の文例

「眠れない」という訴えは同じでも、原因によって支援内容はまったく異なります。眠れない理由から文例を探せるように整理しました。

身体的な原因(痛み・かゆみ・呼吸苦・頻尿)による不眠

高齢者の不眠は、身体症状が背景にあることが少なくありません。まず症状の緩和を目標に据えます。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
腰や膝の痛みで夜中に目が覚めるため、痛みを和らげてぐっすり眠りたい 痛みがコントロールされ、夜間にまとまった休息がとれる生活が続けられるようになる 就寝前の温罨法・服薬時間の調整により、痛みで目が覚める回数が減る
皮膚のかゆみで眠れない日があるため、かゆみを抑えて休みたい 皮膚の状態が改善し、かゆみに妨げられずに眠れるようになる 入浴後の保湿ケアを毎日継続し、夜間に掻いて目覚める回数が減る
横になると息苦しくなるため、楽な姿勢で休めるようにしたい 安楽な姿勢が確保され、夜間も休息がとれる生活が送れるようになる ギャッチアップ・クッションの活用により、呼吸が楽な姿勢で入眠できる
足がむずむずして寝つけない日があるため、原因を調べて対応したい 症状に応じた対応がとられ、入眠困難が軽減された生活が送れるようになる 症状の出方を記録して受診時に医師へ伝え、必要な検査・治療を受けられる

生活リズム・環境が原因の不眠

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
日中うとうとして夜眠れなくなるため、昼間は起きて過ごしたい 昼夜のメリハリがついた生活リズムが定着し、夜間に休息がとれるようになる 昼寝は午後の30分以内にとどめ、日中は起きて活動する日が増える
やることがなく夕方から布団に入ってしまうため、生活にはりを持ちたい 日中の活動と役割が確保され、規則正しい生活リズムで過ごせるようになる 週2回の通所利用と自宅での役割(洗濯物たたみ等)により、日中の活動量が増える
寝室が寒くて(暑くて)目が覚めるため、快適な環境で眠りたい 睡眠環境が整い、季節を問わず安定して眠れるようになる 寝室の温度・湿度・寝具を調整し、暑さ寒さで目が覚める回数が減る
朝が遅くなり昼夜が逆転しがちなため、朝きちんと起きられるようになりたい 起床時間が安定し、規則正しい生活が継続できるようになる 朝はカーテンを開けて日光を浴び、決まった時間に起床できる日が増える

不安・心理的な原因による不眠

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
一人の夜は不安で眠れないため、安心して休めるようにしたい 夜間の不安が軽減され、安心して休息がとれる生活が送れるようになる 緊急通報装置の設置と定期的な連絡により、一人の夜も不安が和らぐ
先のことを考えると眠れなくなるため、気持ちを整理しながら過ごしたい 不安を相談できる関係が築かれ、心穏やかに生活できるようになる 訪問時に困りごとや不安を話す機会を持ち、気持ちを表出できる
家族を亡くしてから眠れなくなったため、少しずつ元の生活を取り戻したい 生活のリズムと気力が回復し、日常の楽しみを持てる生活に戻れるようになる デイサービスでの交流を通じて、日中に人と話す機会を持てる

薬に関する不眠(眠剤を使用している場合)

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
眠剤を飲むとふらつくため、転ばずに夜間を過ごしたい 薬を使用しながらも転倒なく、安全に夜間を過ごせるようになる 就寝前の環境整備(ポータブルトイレ・足元灯)により、服薬後の転倒がない
眠剤に頼りきりになるのが心配なので、できるだけ自然に眠れるようになりたい 生活の工夫により睡眠が改善し、薬に頼りすぎない生活が送れるようになる 睡眠状況を記録して受診時に医師へ伝え、薬の量・種類の相談ができる
朝になっても眠気が残ってつらいため、日中を元気に過ごしたい 日中の覚醒が保たれ、活動的な生活が続けられるようになる 服薬後の日中の様子を関係者で共有し、主治医へ情報提供ができる

【同居・独居別】夜間対応の文例

夜間支援は、介護者の有無によって組み立て方が変わります。

同居家族がいる場合(介護者の休息確保が課題)

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
夜中の対応で家族が眠れていないため、家族にも休んでもらいながら在宅で暮らしたい 家族の休息が確保され、在宅での生活が無理なく継続できるようになる 月○回のショートステイ利用により、家族がまとまった睡眠をとる日を確保できる
夜間のおむつ交換で家族が何度も起きているため、負担を減らしたい 夜間の介護負担が軽減され、家族の健康を保ちながら介護が続けられるようになる 吸収量に合ったパッドの選定により、夜間の交換回数を減らせる
何度も呼ばれて家族が疲弊しているため、夜間の対応方法を整えたい 夜間の呼び出しが減り、本人・家族ともに休息がとれるようになる 就寝前に必要な物(水分・尿器・照明)を手元に整え、呼び出し回数が減る

独居の場合(安全確保と緊急時対応が課題)

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
夜中に具合が悪くなったとき誰も気づかないのが不安なため、安心して眠りたい 夜間の緊急時対応の体制が整い、安心して一人暮らしが続けられるようになる 緊急通報装置を設置し、体調不良時に自分で連絡できる状態を保てる
夜間にトイレへ行く途中で転ぶのが怖いため、安全に排泄したい 夜間の排泄が安全に行われ、転倒なく独居生活が継続できるようになる ポータブルトイレの設置と足元灯により、夜間の移動距離を減らせる
夜も見守ってもらえる体制があれば、この家に住み続けられる 24時間の支援体制のもと、住み慣れた自宅での生活が継続できるようになる 定期巡回・随時対応型サービスの利用により、夜間も必要時に対応を受けられる

夜間の支援体制づくりは定期巡回・随時対応型訪問介護看護のケアプラン文例、独居の方の支援は独居高齢者の例文集もあわせてご覧ください。

睡眠・夜間対応のケアプランでよくあるNG例と改善例

NG例 見直したい理由 改善例
(短期目標)毎日8時間眠れる 高齢者の睡眠は浅く短くなるのが自然で、達成困難な目標になりやすい (短期目標)夜間の中途覚醒が減り、翌日を元気に過ごせる日が増える
(ニーズ)不眠がある 状態の記載のみで、本人が何を望んでいるのかが分からない (ニーズ)夜眠れず日中つらいため、夜にしっかり休めるようになりたい
(短期目標)睡眠薬を中止する 薬の中止は医師の判断であり、ケアプランの目標として設定するのは不適切 (短期目標)睡眠の状況を記録し、受診時に医師へ伝えて相談できる
(ニーズ)家族が夜眠れず困っている 家族の困りごとのみが主語で、本人の課題としての位置づけが弱い (ニーズ)夜間の対応を家族だけに頼らず、家族と共に在宅生活を続けたい
(短期目標)夜間は安静に過ごす 本人の行動を制限する表現で、支援内容も評価方法も不明確 (短期目標)就寝前の習慣と環境の調整により、入眠までの時間が短くなる
(短期目標)徘徊しないようにする 行動の抑制が目的化しており、背景要因への支援が抜けている (短期目標)夕方以降に落ち着いて過ごせる関わり・環境を整え、安全に夜を過ごせる

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