訪問看護を位置づけるケアプラン文例集|ニーズ・長期目標・短期目標【医療保険との使い分けも解説】
訪問看護を位置づけるケアプランの文例集です。 ニーズ・長期目標・短期目標を利用目的別(病状観察・医療処置・服薬管理・リハビリ・ターミナルケア・精神的支援)にまとめました。医療保険と介護保険の使い分け、特別訪問看護指示書が出た場合の扱いなど、ケアマネが迷いやすいポイントも解説します。 ・訪問看護を位置づける際の目標の文言に迷うケアマネの方へ ・医療保険・介護保険どちらの訪問看護になるか確認したい方へ 最近は訪問看護の事業所が増加しており、訪問介護事業所側から営業に来たり、利用者がリハビリ目的で訪問介護を利用することを希望したりすることが増えてきました。訪問看護は単位数が高いサービスなので、医療的な面で本当に必要であればケアプランに組み入れる必要がありますが、ケアマネとしても区分支給限度額内で調整する時にはなかなか判断が難しくなるサービスだと思います。

訪問看護を位置づけるときの基本(介護保険と医療保険の使い分け)

要介護認定を受けている方の訪問看護は介護保険が原則で、この場合はケアプラン第2表に位置づけます。 ただし次の場合は医療保険での訪問看護となり、ケアプランの給付管理からは外れます(第2表への記載は不要ですが、全体の支援体制として把握しておきます)。 ・厚生労働大臣が定める疾病等(末期がん・難病等)に該当する場合 ・急性増悪等により特別訪問看護指示書が交付された期間(原則14日間) ・精神科訪問看護(認知症を除く精神疾患が主傷病の場合) どちらの保険かで第2表の書き方・給付管理が変わるため、位置づけの前に主治医・訪問看護ステーションに確認しましょう。いずれの場合も、主治医の訪問看護指示書が必要です。 参考:特別訪問看護指示書とは?条件や指示期間、通常の訪問看護指示書との違い(介護健康福祉のお役立ち通信) 参考:精神科訪問看護とは?目的・条件、指示書や計画書(介護健康福祉のお役立ち通信)

【目的別】訪問看護のニーズ・長期目標・短期目標の文例

病状観察・健康管理が目的の場合

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
持病があり体調の変化が心配なため、専門職に見守られながら生活したい 体調の変化が早期に発見され、病状が安定した状態で在宅生活が続けられる 週1回の訪問看護でバイタル・症状の確認を受け、変化があれば主治医に報告できる体制を保てる
入退院を繰り返しているため、悪化のサインに早く気づいて再入院を防ぎたい 状態悪化の早期対応により、入院せずに自宅で過ごせる 悪化のサイン(体重増加・むくみ・食欲低下等)を本人・家族・看護師で共有し、早期に対応できる

医療処置(褥瘡・カテーテル・経管栄養など)が目的の場合

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
褥瘡の処置が必要だが、在宅で治療を続けたい 褥瘡が治癒し、再発なく生活できる 訪問看護による処置を週○回受け、創部の悪化なく経過できる
カテーテル(尿留置カテーテル等)の管理を受けながら、安心して生活したい カテーテルのトラブルなく、在宅生活が継続できる 定期的なカテーテル管理と異常時の対応体制により、感染・閉塞なく過ごせる
胃ろうの管理について専門職に確認してもらいながら生活したい 適切な栄養管理により、体調が安定した状態で生活できる 注入手技・ろう孔周囲の皮膚の確認を週○回受け、トラブルなく経過できる

服薬管理が目的の場合

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
薬の種類が多く自分では管理しきれないため、支援を受けて治療を続けたい 服薬が確実に継続され、病状が安定する 訪問看護による薬のセット・残薬確認と、家族・ヘルパーの声かけにより飲み忘れなく服薬できる

リハビリ(訪問看護からの理学療法士等の訪問)が目的の場合

訪問看護は、看護者が医療的なケアを行うだけでなく理学療法士や作業療法士などが訪問して在宅リハビリを提供するという形式もあります。訪問リハビリテーションの対象者は、「通院が困難な利用者」となっていますが、条件を満たすとその他の利用者も可能とはなっています。
訪問リハビリテーション費 注1 通院が困難な者に対して、指定訪問リハビリテーション事業所の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士(以下この号において「理学療法士等」という。)が、計画的な医学管理を行っている医師の指示に基づき、指定訪問リハビリテーションを行った場合に算定する。
訪問リハビリテーション費 (3)「通院が困難な利用者」について 訪問リハビリテーション費は「通院が困難な利用者」に対して給付することとされているが、通所リハビリテーションのみでは、家屋内におけるADLの自立が困難である場合の家屋状況の確認を含めた訪問リハビリテーションの提供など、ケアマネジメントの結果、必要と判断された場合は訪問リハビリテーション費を算定できるものである。「通院が困難な利用者」の趣旨は、通院により、同様のサービスが担保されるのであれば、通所系サービスを優先すべきということである。 通知「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」
生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
外出が難しいため、自宅でリハビリを受けて身体機能を保ちたい 身体機能が維持され、自宅での生活動作が安定して行える 訪問看護ステーションの理学療法士によるリハビリを週○回受け、立ち上がり・歩行訓練を継続できる

ターミナルケア・精神的支援が目的の場合

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標
痛みを抑えながら、最期まで自宅で過ごしたい 症状がコントロールされ、本人の望む自宅での生活が続けられる 症状の観察と主治医との連携により、苦痛が少ない状態で過ごせる
病気への不安が大きいため、専門職に相談しながら生活したい 不安が軽減され、安心して療養生活が送れる 訪問時に不安や困りごとを相談でき、必要な助言・支援を受けられる
在宅看取りの詳しい文例は看取り・ターミナルケアのケアプラン文例をご覧ください。

第2表「サービス内容」の書き方(訪問看護)

短期目標 サービス内容の記載例
バイタル・症状の確認を受け、体調の変化に早期対応できる 病状観察(バイタル測定・症状確認)、主治医への報告・連携、緊急時対応
褥瘡の処置を受け、悪化なく経過できる 主治医の指示に基づく創処置、皮膚状態の観察、家族へのケア方法の指導
飲み忘れなく服薬できる 服薬カレンダーへのセット、残薬確認、副作用の観察
主治医との連携で算定する加算(入院時情報連携・退院退所・ターミナルケアマネジメント等)は居宅介護支援の医療連携加算まとめで解説しています。

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