
肝疾患(肝硬変・慢性肝炎・肝機能障害)のある利用者のケアプランのニーズ・長期目標・短期目標の例文・文言集です。
居宅サービス計画書(ケアプラン)を作成する際に直面する様々な課題を解決するためのお手伝いをします。
・肝疾患に関するニーズや目標の文例や記入例を見ながら、ケアプランや計画書作成をスムーズに進めたい方へ
・監査や実地指導での指摘を避け、安心して業務に取り組みたい方へ
肝硬変は、ウイルス性肝炎・アルコール性肝障害・脂肪肝などを背景に肝臓が長期間にわたって障害を受け、肝臓が硬く変化した状態です。進行すると腹水・浮腫・黄疸・出血傾向・肝性脳症(意識障害)などの症状が現れ、日常生活に大きな影響を及ぼします。在宅で生活する肝疾患の利用者は、食事管理(塩分・たんぱく質制限)・服薬管理・症状の早期発見が特に重要なテーマとなります。病期(代償性肝硬変か非代償性肝硬変か)によって状態が大きく異なるため、利用者の状況に合わせて文言をアレンジしてお使いください。
肝疾患(肝硬変)に関するニーズ・長期目標・短期目標例文一覧
肝疾患のケアプランを作成するときは「現在の肝機能の状態(代償性か非代償性か)」「主な症状(腹水・浮腫・黄疸・出血傾向・肝性脳症等)」「食事制限の内容」「本人・家族の疾患理解度」を軸にニーズを整理することが重要です。
食事管理・塩分制限に関するニーズ・目標
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| 肝臓病で塩分制限が必要だが、薄味の食事が続けられないため、無理なく塩分管理を続けたい | 塩分管理が継続でき、腹水・浮腫の悪化が抑制された生活が送れるようになる | 管理栄養士の指導のもと減塩の工夫(だし・香辛料の活用等)を取り入れ、塩分制限を守りながら食事が継続できるようになる |
| 肝硬変で食事の制限が多く何を食べていいかわからないため、正しい知識を持って食事管理をしたい | 食事制限の正しい知識が定着し、適切な食品選択ができるようになる | 管理栄養士から定期的な栄養指導を受け、塩分・たんぱく質制限の範囲内で食事の工夫ができるようになる |
| 肝臓の機能が落ちて食欲がなく十分に食べられないため、少しでも栄養をとりながら体力を維持したい | 必要な栄養が確保され、体力が維持された生活が続けられるようになる | 少量で栄養価の高い食事や栄養補助食品を活用し、必要なエネルギー・栄養素が確保できるようになる |
| 肝硬変で就寝前に軽食をとる必要があるが忘れてしまうことがあるため、確実に管理したい | 夜間就寝前軽食(LES:レイトイブニングスナック)が継続でき、肝機能の負担が軽減された生活が送れるようになる | 就寝前の軽食摂取を習慣化し、低血糖・筋肉量の減少を防ぐことができるようになる |
| お酒が原因で肝臓を悪くしてしまったため、断酒を継続しながら肝機能を守りたい | 断酒が継続でき、肝機能の悪化を防ぎながら生活が続けられるようになる | 断酒への支援(専門医療機関との連携・家族の協力体制等)を整え、断酒が継続できるようになる |
腹水・浮腫の管理に関するニーズ・目標
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| お腹に水がたまって(腹水)苦しいことがあるため、症状を管理しながら楽に過ごしたい | 腹水が管理され、苦痛が軽減された状態で日常生活が継続できるようになる | 主治医の指示のもと利尿剤の服薬・塩分制限を継続し、腹水の増悪を防ぐことができるようになる |
| 足や顔がむくみやすく体重が増えやすいため、むくみを管理しながら生活したい | 浮腫が管理され、体重が安定した状態で生活が続けられるようになる | 毎日の体重測定を習慣化し、急激な体重増加(腹水・浮腫の増悪)を早期に発見・報告できるようになる |
| お腹が張って食事が入らず苦しいため、少しでも楽に食事ができるようにしたい | 腹水による苦痛が軽減され、食事が無理なく続けられるようになる | 少量頻回食の工夫と腹水管理の継続により、お腹の張りによる食事への影響が軽減できるようになる |
倦怠感・体力低下に関するニーズ・目標
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| 肝臓病でだるさが強く何をするのも億劫なため、だるさをコントロールしながら生活したい | 倦怠感が管理され、日常生活活動が継続できるようになる | 無理のない範囲での活動・休息のバランスを取り入れ、倦怠感が強い時間帯を避けた生活リズムが整えられるようになる |
| 体力が落ちて家事や買い物が難しくなってきたため、生活を支援してもらいながら過ごしたい | 必要な生活支援を受けながら、無理のない範囲で在宅生活が継続できるようになる | 訪問介護による家事支援・買い物代行を利用し、体力に応じた生活が維持できるようになる |
| 筋肉量が減ってきており転倒や体力低下が心配なため、適度な運動を続けたい | 筋肉量・体力が維持され、転倒なく安全な生活が継続できるようになる | 主治医の許可のもと無理のない範囲での運動(ウォーキング等)を継続し、筋肉量の減少を防ぐことができるようになる |
肝性脳症・意識障害の予防に関するニーズ・目標
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| 肝臓病で時々ぼんやりしたり言動がおかしくなることがあるため、早期に気づいて対応してもらいたい | 肝性脳症の早期発見・早期対応により、重篤な意識障害が予防できるようになる | 訪問看護師による定期的な意識状態の観察と、家族への早期発見ポイントの説明により、変化に早期対応できる体制が整えられるようになる |
| 便秘になると意識がぼんやりすることがあるため、便秘を予防しながら生活したい | 便通が管理され、肝性脳症の誘因(便秘)が予防された生活が続けられるようになる | 排便コントロール(下剤の調整・水分摂取・食事の工夫)を継続し、規則的な排便が維持できるようになる |
| たんぱく質を摂りすぎると意識がぼんやりすることがあるため、適切な量を守りながら食事したい | たんぱく質摂取量が適切に管理され、肝性脳症が予防された生活が継続できるようになる | 管理栄養士の指導のもと適切なたんぱく質量を守った食事が継続でき、症状の悪化が防止できるようになる |
出血傾向・皮膚症状に関するニーズ・目標
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| 肝臓病であざができやすく出血しやすいため、転倒やけがをしないよう安全に生活したい | 出血傾向に配慮した安全な生活環境が整い、けが・出血なく生活が続けられるようになる | 住環境の安全確認・転倒予防策を講じ、外傷・出血のリスクが軽減できるようになる |
| かゆみが強く眠れないことがあるため、症状を和らげながら快適に過ごしたい | 皮膚症状(かゆみ)が管理され、快適な睡眠・生活が継続できるようになる | 主治医の指示のもと保湿剤・かゆみ止めの使用を継続し、かゆみによる不快感が軽減できるようになる |
| 歯ぐきから出血しやすく口腔ケアが心配なため、安全に口腔ケアを続けたい | 出血傾向に配慮した口腔ケアが継続でき、口腔の健康が維持できるようになる | 柔らかい歯ブラシの使用と優しい口腔ケア方法の指導により、出血を最小限にした口腔ケアが継続できるようになる |
定期受診・服薬管理に関するニーズ・目標
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| 肝臓内科への定期受診を継続して、状態を管理しながら生活したい | 定期的な受診が継続でき、肝機能の状態が適切に管理された生活が送れるようになる | 肝臓内科への通院介助を月○回利用し、検査・診察が確実に受けられるようになる |
| 利尿剤や肝臓の薬を正しく飲み続けることが大切なため、飲み忘れなく服薬を続けたい | 処方された薬が確実に服薬され、症状が安定した生活が続けられるようになる | 服薬カレンダーの活用と訪問介護・訪問看護による服薬確認により、飲み忘れなく服薬が継続できるようになる |
| 肝がんの定期検査(超音波検査等)を欠かさず受けて、早期発見につなげたい | 定期的な肝がんスクリーニング検査が継続でき、早期発見・早期治療につながる体制が整えられるようになる | 定期的な画像検査・腫瘍マーカー検査のための通院が継続できるようになる |
肝疾患のケアプラン作成における注意点
①代償性・非代償性の病期を把握する
肝硬変には症状が比較的軽い「代償性肝硬変」と、腹水・黄疸・肝性脳症などの症状が現れる「非代償性肝硬変」があります。病期によって生活上の注意点・目標の立て方が大きく異なるため、主治医からの情報を確認したうえでケアプランを作成しましょう。
②家族への疾患理解の促進も重要
肝性脳症の初期症状(軽度の意識混濁・性格変化・睡眠リズムの変化等)は、家族が「年のせい」「認知症の症状」と誤解しやすいことがあります。家族への正しい情報提供をケアプランの援助内容に盛り込みましょう。
③断酒・節酒への支援は専門機関と連携する
アルコール性肝障害の場合、断酒・節酒の継続が治療の基本となります。本人の意思だけに頼らず、専門医療機関(アルコール外来等)・自助グループとの連携も視野に入れた支援を検討しましょう。
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補足給付(負担限度額認定)に関わる見直しは、以下のとおりです。
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