
ケアマネジャー(介護支援専門員)の給与・年収について、2024年の最新データをもとにわかりやすく解説します。
「ケアマネジャーの年収は実際いくらか」「居宅ケアマネと施設ケアマネではどちらが給与が高いか」「年収をアップさせる方法はあるか」という疑問に向けてまとめました。
・ケアマネジャーへの転職・キャリアアップを考えている方へ
・現在のケアマネとしての年収をアップさせたいと考えている方へ
ケアマネジャーの平均年収・月収
2024年の平均年収は429万6,000円で、過去最高水準を更新しました。
ケアマネジャーの月収の総額は約29万円で、手取り額は約24万円です。
また、短時間勤務のケアマネジャーの平均時給は1,801円で、その他の社会福祉専門職業従事者の平均時給1,369円と比較しても高くなっています。
日本の平均年収(約458万円)と比較するとやや低い水準ですが、安定した雇用・専門性の高さ・定年後も長く働けるといったメリットを考慮すると、総合的なキャリアとして評価されています。
年齢別・男女別の年収
年齢別では25〜29歳で338万円台から始まり、45〜49歳で460万円台に達します。50代前半で年収のピークを迎えることが多く、70歳以上でも354万円を超えるなど、高齢になっても安定した収入を得られるのが特徴です。
男女別の全年齢の平均年収では男性が437万2,800円で女性が384万9,600円でした。
年齢別年収の目安
| 年齢層 | 年収の目安 |
|---|---|
| 25〜29歳 | 338万円台 |
| 30〜34歳 | 370〜390万円台 |
| 35〜39歳 | 390〜420万円台 |
| 40〜44歳 | 420〜450万円台 |
| 45〜49歳 | 460万円台 |
| 50〜54歳 | 460〜480万円台(ピーク) |
| 70歳以上 | 354万円以上 |
ボーナス(賞与)の目安
2024年の平均賞与は年67万6,700円です。勤続年数が上がるにつれて賞与も上昇する傾向があり、長く同じ事業所に勤めることが年収アップにつながります。
勤続年数と賞与の関係は以下の通りです(目安)。
| 勤続年数 | 賞与の目安 |
|---|---|
| 1〜3年 | 40〜50万円程度 |
| 3〜5年 | 55〜65万円程度 |
| 5〜10年 | 65〜80万円程度 |
| 10年以上 | 80万円以上も可能 |
居宅ケアマネと施設ケアマネの給与の違い
ケアマネジャーには「居宅ケアマネ(居宅介護支援事業所に勤務)」と「施設ケアマネ(介護施設に勤務)」の2種類があり、給与水準に違いがあります。
施設ケアマネの給与
施設ケアマネの平均給与は約38万円です。施設ケアマネはケアマネジメント業務以外に介護業務にも従事するケースがあり、基本給に加えて夜勤手当・残業手当・資格手当などが上乗せされるため、居宅ケアマネより給与水準が高くなる傾向があります。
また、施設の種類によっても給与水準が異なります。特別養護老人ホーム(特養)はケアマネ資格を保有する介護職員の平均給与が最も高い施設形態とされています。
居宅ケアマネの給与
居宅介護支援事業所に勤務するケアマネジャーは、主にケアマネジメント業務(担当利用者のプラン作成・モニタリング・調整)に専念します。夜勤がない分、施設ケアマネより基本給は低い傾向がありますが、ワークライフバランスが取りやすいことがメリットです。
居宅ケアマネと施設ケアマネの比較
このように居宅ケアマネと施設ケアマネでは給料に差が出ます。それは主に介護報酬の仕組み上、施設ケアマネであれば施設での介護報酬からケアマネの人件費を出すことができ、特にケアマネは介護職員や看護職員、機能訓練指導員などと、本人や家族を繋ぎ、全体の方針や実施状況を確認する立場であるので給料もやや高くなります。
一方で居宅ケアマネの場合には、基本的には中立的な立場でいろいろな事業所を紹介しつなぎ役をしますが、居宅介護支援費という1人当たり1万円前後の売上しか立たないので、仮に40人担当したとしても1人頭40万円の売上。そこから事業に必要な経費などを差し引くとどうしても給料は低くなってしまいます。
| 比較項目 | 居宅ケアマネ | 施設ケアマネ |
|---|---|---|
| 平均月収 | 27〜30万円程度 | 35〜40万円程度 |
| 夜勤 | 基本なし | あり(施設によって異なる) |
| 業務内容 | ケアマネジメント業務中心 | ケアマネジメント+介護業務 |
| 担当件数 | 上限44件(逓減制適用前) | 施設入所者を多数担当可能 |
| ワークライフバランス | 比較的取りやすい | 夜勤・残業があることも |
| 年収アップのしやすさ | 担当件数・加算算定による | 夜勤手当・残業代で上乗せしやすい |
居宅ケアマネでも給料が高いケースもある
居宅ケアマネでも給料が高く設定されているケースもあります。先ほど紹介したように、独立している居宅介護支援事業所の場合には収入源は受け持っている担当分の居宅介護支援費しか基本的にはありませんが、同じ法人内で訪問介護や通所介護などを持っている場合、自分の法人の事業所へ利用者を紹介したり調整したりすることで法人全体で売り上げを調整していくということを求められるケースもあります。ケアマネは中立というところを考えるとグレーゾーンな働き方になりますが、多くの法人でこの形式を取り入れているので、この場合だと法人全体での売り上げがある程度立ち、また、ケアマネがその売り上げ作りの調整を行っている形になるので、貢献度(責任)の分としても、独立型の居宅介護支援事業所よりは給与高く設定していることが多いです。
雇用形態別の給与の違い
ケアマネジャーとして働く場合、常勤(正社員)・非常勤(パート・契約社員)・フリーランスなど雇用形態によって給与が大きく異なります。
常勤(正社員)の場合
安定した月収・賞与・社会保険・退職金(事業所による)が得られます。上述の平均年収429万円は主に常勤者のデータです。長期的なキャリア形成・年収アップには常勤での勤務が基本となります。
非常勤・パートタイムの場合
時給制・日給制での勤務となります。短時間勤務のケアマネジャーの平均時給は1,801円で、他の社会福祉専門職業従事者の平均時給よりも高くなっています。育児・介護・健康上の理由で短時間勤務を選ぶケアマネジャーも多いです。
管理者兼任の場合
居宅介護支援事業所の管理者を兼務している場合、管理職手当が加算され年収が上がることが一般的です。2027年4月以降、事業所管理者は主任ケアマネジャーであることが原則となるため、主任ケアマネ取得は管理職キャリアへの重要な第一歩となります。
ケアマネジャーの年収アップの方法
現在の年収に満足していない場合、以下の方法で年収アップを目指すことができます。
①主任ケアマネジャー資格を取得する
主任介護支援専門員(主任ケアマネ)を取得することで、主任資格手当・管理職手当が加算される事業所が多くあります。また2027年4月以降、事業所管理者には主任ケアマネ資格が原則必須となるため、今後さらに主任ケアマネの価値が高まります。主任ケアマネについてはこちらの記事をご覧ください。
②特定事業所加算を算定している事業所で働く
特定事業所加算を算定している居宅介護支援事業所は、加算収入により事業所全体の収益が高く、その分ケアマネジャーへの還元(給与・賞与)も高い傾向があります。転職先を選ぶ際に特定事業所加算の算定状況を確認することも年収アップの一つの視点です。特定事業所加算についてはこちらの記事をご覧ください。
③施設ケアマネへ転職する
施設ケアマネはケアマネジメント業務以外に介護業務にも従事します。基本給に加えて夜勤手当や残業手当がもらえるため、居宅ケアマネよりも給与水準が高くなるのが一般的です。夜勤があっても年収を上げたい場合は施設ケアマネへの転職が有効です。
④管理者・役職に就く
居宅介護支援事業所の管理者や法人の介護部門のマネージャーとして役職に就くことで、管理職手当が加算され年収が上がります。管理職に就くためには実績・経験・主任ケアマネ資格が重要な要素となります。
⑤処遇改善加算・ベースアップ等支援加算の恩恵を受ける
介護保険の処遇改善加算・ベースアップ等支援加算(2022年新設)による賃金改善は、ケアマネジャーにも適用されます。事業所がこれらの加算を算定していれば、ベースの給与が上昇しています。転職の際は加算の算定状況を確認しましょう。
⑥長期勤続でボーナス・昇給を積み上げる
同じ事業所に長く勤続することで、勤続年数に応じた昇給・賞与の増加が期待できます。短期間での転職を繰り返すよりも、信頼できる職場で長期的に勤続することが年収の着実な向上につながります。
ケアマネジャーの給与に関するよくある疑問
Q:ケアマネジャーは「給与が割に合わない」と言われることがありますが、本当ですか?
A:ケアマネジャーの仕事は責任が重く業務量も多い一方、平均年収は日本全体の平均よりやや低いため「割に合わない」と感じる方がいることも事実です。ただし、専門性の高さ・夜勤がない場合が多いこと・高齢になっても長く働けること・社会的な需要の高さなど、給与以外のメリットも多くあります。
Q:ケアマネジャーは年収1,000万円を目指せますか?
A:一般的なケアマネジャーの業務だけで年収1,000万円を達成するのは難しいですが、主任ケアマネジャーの資格を取得し管理者の役職に就き、さらに法人全体で訪問介護や通所介護なども運営して収入源を確保することで、年収1,000万円を狙える管理者の役職に就く可能性があります。また複数の事業所を統括する地域マネージャー・法人の介護部門の取締役・コンサルタントなどのキャリアパスを歩む場合も高収入が見込めます。
Q:ケアマネジャーの給与は今後上がりますか?
A:高齢化社会の進行に伴いケアマネジャーへの需要は増加しており、2024年の介護報酬改定でも基本報酬が引き上げられました。2026年の介護報酬改定では処遇改善加算の対象として介護支援専門員も入ることになりました。
また受験資格の厳格化により専門性が高まっていることで、ケアマネジャーに求められるスキルや専門性が高まっており、それに伴い平均年収も上昇傾向です。今後も緩やかな上昇が期待されます。
ケアマネジャーとして長く活躍するための心構え
ケアマネジャーは高齢化社会において不可欠な専門職であり、需要は今後も増え続けると考えられます。介護福祉士・看護師・社会福祉士などのキャリアから転換することで、体力的な負担を減らしながら専門性を活かし続けられる職種です。
年収だけでなく「自分の経験・知識が利用者・家族の生活を支える」という仕事のやりがい・社会的意義も大きく、長期的なキャリアとして充実した働き方ができます。主任ケアマネ取得・管理職キャリアなど着実なステップアップにより、年収と仕事のやりがいの両立が可能な職種です。
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令和6年8月1日施行 基準費用額の見直し
令和7年8月1日施行 多床室の室料負担


