入院時情報連携加算・退院退所加算の算定要件|居宅介護支援の医療連携加算まとめ
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居宅介護支援における医療連携加算の全体像

居宅介護支援事業所が算定できる医療連携に関する加算は、大きく5種類あります。利用者の入院・通院・退院・ターミナル期のそれぞれの場面で、ケアマネジャーが医療機関との連携を適切に行った際に算定できます。
加算名 単位数 算定場面
入院時情報連携加算(Ⅰ) 250単位/月 入院した当日のうちに医療機関へ情報提供した場合
入院時情報連携加算(Ⅱ) 200単位/月 入院した日の翌日または翌々日までに情報提供した場合
退院・退所加算(Ⅰ)イ 450単位/回 退院前カンファレンスなし・情報提供1回
退院・退所加算(Ⅰ)ロ 600単位/回 退院前カンファレンスあり・情報提供1回
退院・退所加算(Ⅱ)イ 600単位/回 退院前カンファレンスなし・情報提供2回
退院・退所加算(Ⅱ)ロ 750単位/回 退院前カンファレンスあり・情報提供2回
退院・退所加算(Ⅲ) 900単位/回 退院前カンファレンスあり・情報提供3回以上
通院時情報連携加算 50単位/月 利用者の通院に同席し医師等と情報共有した場合
緊急時等居宅カンファレンス加算 200単位(1月に2回まで) 病院等の求めにより、医師等と共に利用者の居宅でカンファレンスを行った場合
ターミナルケアマネジメント加算 400単位/死亡月 ターミナル期の利用者が在宅で死亡した場合
特定事業所医療介護連携加算 125単位/月 特定事業所加算(Ⅰ)〜(Ⅲ)を算定し、退院・退所加算とターミナルケアマネジメント加算の実績要件を満たす場合

入院時情報連携加算

概要と目的

入院時情報連携加算とは、居宅介護支援事業所の介護支援専門員(ケアマネジャー)が、利用者の入院時に医療機関へ必要な情報を提供し、医療と介護の切れ目ない連携を行った場合に算定できる加算です。高齢者は入院をきっかけに心身機能が低下しやすく、退院後の生活に大きな影響が出ます。入院時点で利用者の生活背景・介護状況を正確に医療機関へ伝えることが、治療の質と退院支援の質を高める鍵となります。

2024年改定での対応と評価

入院時情報連携加算は、より迅速な情報連携を促進するため、情報提供のタイミングによって単位数が異なります。加算(Ⅰ)は250単位、加算(Ⅱ)は200単位で、入院直後の早い段階での情報提供が高く評価される仕組みです。

算定要件

【共通要件】
  • 利用者が医療機関へ入院していること
  • 居宅介護支援事業所の介護支援専門員が、医療機関の職員(医師・看護師・医療ソーシャルワーカー等)へ直接情報提供を行っていること
  • 提供する情報が、利用者の生活状況・介護状況など医療機関が治療や退院支援に活用できる内容であること
  • 情報提供を行った日時・方法・内容・相手先を記録として残していること
【(Ⅰ)と(Ⅱ)の違い:情報提供の期限】
区分 単位数 情報提供の期限
入院時情報連携加算(Ⅰ) 250単位 利用者が入院した当日のうちに情報提供を行った場合(入院日より前の事前の情報提供も対象)
入院時情報連携加算(Ⅱ) 200単位 利用者が入院した日の翌日または翌々日までに情報提供を行った場合
(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定することはできません。入院した当日のうちに情報提供できた場合は(Ⅰ)を、翌日または翌々日までに提供した場合は(Ⅱ)を算定します。なお営業時間外や休日に入院した場合には、それぞれ1日ずつ後ろにずらした日までの提供でも算定が認められる取扱いがあります。 【注意点】
  • 家族への連絡のみで終わっている場合は算定要件を満たさない
  • ケアプランの写しを渡しただけの場合も算定要件を満たさない可能性がある
  • 1ヶ月に1回限度の算定
  • 情報提供の方法は面談・電話・FAX・メール等いずれでも可だが、記録が必須

提供すべき情報の内容

医療機関への情報提供で伝えるべき主な内容は以下の通りです。
  • 利用者の氏名・要介護度・認定有効期間
  • 心身の状況(ADL・認知機能・既往歴・服薬状況)
  • 生活環境(住環境・家族構成・キーパーソン)
  • 現在利用しているサービスの内容と頻度
  • 家族・介護者の状況と介護力
  • 緊急連絡先

退院・退所加算

概要と目的

退院・退所加算は、病院・診療所・施設から退院・退所した利用者が居宅サービスを利用する際に、ケアマネジャーが医療機関等から必要な情報を受け取りケアプランの作成に活かした場合に算定できる加算です。入院時情報連携加算と逆の方向(医療機関→ケアマネ)の情報連携を評価する加算です。

算定要件と区分

区分 単位数 情報提供回数 カンファレンス
退院・退所加算(Ⅰ)イ 450単位 1回 なし
退院・退所加算(Ⅰ)ロ 600単位 1回 あり
退院・退所加算(Ⅱ)イ 600単位 2回 なし
退院・退所加算(Ⅱ)ロ 750単位 2回 あり
退院・退所加算(Ⅲ) 900単位 3回以上 あり
情報提供を受けた回数とカンファレンスへの参加の有無によって区分が決まります。できる限り(Ⅱ)ロや(Ⅲ)を目指すことで、より高い単位数を算定できます。 【算定の主な要件】
  • 病院・診療所・地域密着型介護老人福祉施設・介護保険施設等から退院・退所した利用者であること
  • ケアマネジャーが医療機関等から必要な情報の提供を受けること
  • 情報提供を受けてケアプランを作成していること
  • 退院・退所後に居宅サービスの利用を開始していること
  • 退院・退所月または翌月に算定すること

退院前カンファレンスへの参加について

退院前カンファレンスへの参加は、(Ⅰ)ロ・(Ⅱ)ロ・(Ⅲ)の算定において評価されます。カンファレンスに参加した際は、参加者・検討内容・利用者または家族に提供した文書の写しを記録として保存しておくことが必要です。

通院時情報連携加算

概要と目的

通院時情報連携加算とは、ケアマネジャーと医療機関との連携を評価する加算で、2021年の介護報酬改定で新設されました。この加算は、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが利用者の診察に同席し、担当医師との情報連携を行うことで算定できます。

算定要件

項目 内容
単位数 50単位/月(1回限度)
対象 通院が困難な利用者を除く(通院できる利用者が対象)
同席要件 ケアマネジャーが利用者の診察に同席すること
情報連携 診察に同席し、医師等に対して利用者の心身の状況や生活環境等の情報を提供し、医師等から利用者に関する情報を受け取ること
記録 同席した日時・医師等との情報連携の内容を記録すること
【実務上の注意点】
  • 単に付き添いとして同席するだけでは算定不可。医師等との情報のやりとりが必要
  • 利用者の同意を得ること
  • 月1回限度の算定
  • 算定率が非常に低い加算であるが、医師との情報連携強化の観点から積極的な活用が推奨されている

緊急時等居宅カンファレンス加算

概要と目的

病院または診療所の求めに応じて、医師等とともに利用者の居宅を訪問してカンファレンスを行い、必要な居宅サービスの調整を行った場合に算定できる加算です。入院や状態の急変に伴って、医療側から「退院後の生活について一緒に確認したい」と声がかかる場面が対象になります。 ポイントは、医療機関からの求めが起点になるという点です。ケアマネジャー側の判断で開催したカンファレンスは対象になりません。

算定要件

項目 内容
単位数 200単位(1月に2回を限度)
起点 病院・診療所の求めによること
場所 利用者の居宅であること
同行者 医師・看護師・医療ソーシャルワーカー等と共に訪問すること
行うこと カンファレンスを行い、必要に応じて居宅サービス等の利用に関する調整を行うこと
記録 カンファレンスの実施日・参加者・内容、その後の調整内容を記録すること

実務上の注意点

・医療機関からの求めであった経過を残すことが要件の根幹です。「○月○日、○○病院の地域連携室△△氏より、退院後の生活について自宅で一緒に確認したいとの依頼があった」という形で、依頼を受けた日付・依頼者・依頼内容を支援経過記録に残します。 ・場所は居宅であることが条件です。病院内で行った打ち合わせは対象になりません。病院でのカンファレンスは退院・退所加算のほうで評価されます。 ・調整の結果を記録します。カンファレンスを行っただけでなく、その後どのサービスをどう調整したのかまで書いておくと、算定の根拠として説明しやすくなります。 ・1月に2回までが限度です。同月に3回目を行った場合、3回目は算定できません。 ・サービス担当者会議とは別のものです。担当者会議として開催したのであれば第4表に記録し、この加算の対象とはしません。

ターミナルケアマネジメント加算

概要と目的

居宅介護支援におけるターミナルケアマネジメント加算とは、ターミナル期の利用者が必要な居宅サービスを円滑に利用できるように調整等を行うことを評価する加算です。

2024年改定での変更点

2024年介護報酬改定によって、特定事業所加算(Ⅰ)を算定するための連携条件として「ターミナルケアマネジメント加算を年間5回以上算定すること」という内容が「年間15回以上」に変更されています。算定対象者の幅が広がったことによる算定要件の緩和とバランスを取った形です。 また2024年改定では、算定対象となる疾患の範囲が「末期の悪性腫瘍のみ」から「末期の悪性腫瘍に加え、その他の疾病等」へ拡大されました。

算定要件

項目 内容
単位数 400単位(死亡月に1回)
対象者 在宅で死亡した利用者(2024年改定により末期の悪性腫瘍以外も対象に拡大)
訪問要件 死亡日および死亡日前14日以内に2日以上、利用者の居宅を訪問すること
同意 利用者または家族の同意を得ること
意向把握 終末期の医療やケアの方針に関する利用者または家族の意向を把握していること
記録 利用者の心身の状況等を記録すること
情報提供 主治医および居宅サービス計画に位置づけた事業者に情報を提供すること
24時間対応 24時間連絡体制を確保していること
【記録として残すべき内容】
  • 利用者・家族の終末期に関する意向の内容(ACP・人生会議の記録)
  • 死亡日前14日以内の訪問日・訪問者・訪問内容
  • 主治医・各サービス事業者への情報提供の日時・内容
  • 利用者・家族の同意を得た記録
  • 24時間連絡体制の確保に関する記録

特定事業所医療介護連携加算

概要と目的

医療機関との連携を積極的に行っている事業所を評価する加算です。特定事業所加算(Ⅰ)〜(Ⅲ)のいずれかを算定していることに加え、退院・退所加算の算定実績とターミナルケアマネジメント加算の算定実績の両方が一定以上であることが求められます。

算定要件

項目 内容
単位数 125単位/月
退院退所加算の実績 前々年度の3月から前年度の2月までの間において退院・退所加算の算定に係る医療機関等との連携回数の合計が35回以上であること
ターミナル加算の実績 前々年度の3月から前年度の2月までの間においてターミナルケアマネジメント加算を15回以上算定していること(2024年改定で5回以上から15回以上に引き上げ)
その他の要件 特定事業所加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)のいずれかを算定していること

2026年6月改定で居宅介護支援に処遇改善加算が新設されました

2026年(令和8年)6月の介護報酬改定(期中改定)により、これまで対象外だった居宅介護支援・介護予防支援に介護職員等処遇改善加算が新設されました。 他のサービスと異なり加算区分(Ⅰ〜Ⅳ)の区別がなく、所定単位数の2.1%という一律の加算率が設定されています。算定にはキャリアパス要件Ⅰ・Ⅱおよび職場環境等要件を満たすこと(加算Ⅳに準ずる要件)、または令和8年度の特例要件を満たすことが必要です。要件の整備が年度中の対応であっても、誓約書の提出により算定を開始できる扱いになっています。 本記事で扱っている各加算の単位数は2024年4月改定時点のもので、2026年6月の期中改定では変更されていません。処遇改善加算は基本報酬や各加算を合算した所定単位数に対して加算率をかける形になるため、あわせてご確認ください。

医療連携加算の実地指導でのチェックポイント

医療連携に関する加算は実地指導で以下の点が確認されます。事前に整備しておきましょう。 【入院時情報連携加算】
  • 情報提供を行った日時(入院した当日か、翌日・翌々日までか)の記録があるか
  • 情報提供の相手方(職種・氏名)が記録されているか
  • 提供した情報の内容が記録されているか
  • 家族への連絡のみで算定していないか
【退院・退所加算】
  • 情報提供を受けた回数・日時が記録されているか
  • カンファレンスに参加した場合はその記録・参加者が残っているか
  • 退院後のケアプラン作成に情報が活かされているか
  • 算定月(退院月または翌月)が正確か
【通院時情報連携加算】
  • 同席した診察の日時・医療機関名・医師等の氏名が記録されているか
  • 医師等との情報連携の内容が記録されているか
  • 単なる付き添いではなく情報のやりとりが行われていることが記録で確認できるか
【緊急時等居宅カンファレンス加算】
  • 病院・診療所からの求めであった経過が記録されているか
  • 実施場所が利用者の居宅であることが分かるか
  • 同行した医師等の職種・氏名が記録されているか
  • カンファレンス後の居宅サービスの調整内容が記録されているか
【ターミナルケアマネジメント加算】
  • 死亡日前14日以内に2日以上の訪問記録があるか
  • 利用者・家族の終末期に関する意向を把握した記録があるか
  • 主治医・各サービス事業者への情報提供記録があるか
  • 24時間連絡体制の確保が文書化されているか

医療連携に関する加算の単位数一覧

まず全体を一覧で確認できるようにしておきます。どの加算がいくらで、何回まで算定できるのかを並べると、月の請求作業で見返しやすくなります。
加算 単位数 算定の回数 どんな場面で
入院時情報連携加算(Ⅰ) 250単位/月 月1回 入院した当日のうちに病院へ必要な情報を提供したとき(入院日より前の事前提供も対象)
入院時情報連携加算(Ⅱ) 200単位/月 月1回 入院した日の翌日または翌々日までに情報を提供したとき
退院・退所加算(Ⅰ)イ 450単位/回 入院・入所期間中に1回 カンファレンス以外の方法で1回、病院等から情報を得たとき
退院・退所加算(Ⅰ)ロ 600単位/回 同上 退院時カンファレンスに参加して情報を得たとき(1回)
退院・退所加算(Ⅱ)イ 600単位/回 同上 カンファレンス以外の方法で2回、情報を得たとき
退院・退所加算(Ⅱ)ロ 750単位/回 同上 2回のうち1回以上は退院時カンファレンスに参加したとき
退院・退所加算(Ⅲ) 900単位/回 同上 3回以上情報を得て、うち1回以上は退院時カンファレンスに参加したとき
通院時情報連携加算 50単位/月 月1回 利用者の通院に同席し、医師等に情報提供・情報取得をしたとき
ターミナルケアマネジメント加算 400単位/死亡月 死亡月に1回 末期の悪性腫瘍等の利用者に対し、終末期の支援を行ったとき
特定事業所医療介護連携加算 125単位/月 月1回 特定事業所加算(Ⅰ)〜(Ⅲ)を算定し、退院・退所加算とターミナルケアマネジメント加算の実績要件を満たす事業所
単位数の大きさで言えば退院・退所加算が中心になりますが、取りこぼしが多いのは入院時情報連携加算です。入院の連絡を受けた直後に動けるかどうかで、(Ⅰ)と(Ⅱ)のどちらになるか、あるいは算定できないかが決まります。

入院時情報連携加算はいつまでに動けばよいか

この加算でいちばん問われるのが提供のタイミングです。区分の分かれ目は次のとおりです。
区分 単位数 情報提供のタイミング 営業時間外・休日に入院した場合
(Ⅰ) 250単位/月 入院した当日のうちに提供。入院日より前の事前提供も対象に含まれる 営業時間終了後または営業日以外に入院したときは、入院日の翌日までの提供でも算定できる
(Ⅱ) 200単位/月 入院した日の翌日または翌々日までに提供 営業時間外に入院し、入院日から起算して3日目が営業日でない場合は、その翌日までの提供が認められる
(Ⅰ)は「当日」が原則です。以前の「入院後3日以内」から短縮されているため、記憶で運用している事業所は算定できるはずの加算を取り逃していることがあります。入院の連絡が入った日のうちに動くという前提で体制を組み直しておくと確実です。 見落としやすいのが、入院前の情報提供も(Ⅰ)の対象になる点です。予定入院であれば、入院日を待つ必要はありません。予定が分かった段階で病院へ情報を送ってしまうほうが、当日の慌ただしさを避けられます。 もう一つ押さえておきたいのが営業時間外の取扱いです。金曜の夜や連休中の入院で「当日は動けなかった」というケースは、この特例で救われることがあります。該当する場合は、入院がいつ・何時ごろだったか、事業所の営業日・営業時間がどうだったかを記録に残しておくと、後から説明できます。 実務でつまずくのは、次のような場面です。 家族から連絡が来たのが入院の数日後だった。この場合、(Ⅰ)はもちろん(Ⅱ)の期限も過ぎていることがあります。当日または翌々日までという短い期間なので、連絡が遅れるとそれだけで算定できなくなるのがこの加算の難しさです。だからこそ、契約時に「入院したらその日のうちに連絡してほしい」と伝えておくことが効いてきます。重要事項説明の際に口頭で伝え、連絡先を渡しておくと確実です。 病院の窓口が分からず、どこに情報を送ればよいか迷う。地域連携室や相談室が窓口になっているのが一般的です。一度やり取りした病院は連絡先を控えておくと、次回から迷いません。 情報を送ったが、記録が残っていない。加算の根拠になるのはいつ・誰に・どのような方法で・何を提供したかの記録です。支援経過記録に残し、提供した書面の控えも保存してください。 提供の方法は、面談だけでなく文書の送付やICTを用いた方法も認められています。訪問できないから算定できないと思い込んでいるケースがあるので、確認しておきたいところです。

退院・退所加算はどの区分になるか判断する

区分が5つあるため分かりにくいのですが、判断に必要なのは2つだけです。情報を得た回数と、そのうちカンファレンスに参加したか。この掛け算で区分が決まります。
情報を得た回数 カンファレンス参加 区分 単位数
1回 なし (Ⅰ)イ 450単位
1回 あり(その1回がカンファレンス) (Ⅰ)ロ 600単位
2回 なし (Ⅱ)イ 600単位
2回 あり(うち1回以上) (Ⅱ)ロ 750単位
3回以上 あり(うち1回以上) (Ⅲ) 900単位
ここで言う「情報を得る」は、病院等を訪問して医師・看護師・MSW等と面談し、退院後の生活に必要な情報を得ることを指します。電話だけで済ませた場合は算定の対象にならないとされているため、訪問して面談した記録が必要です。 入院期間が長いケースでは、途中の経過確認と退院前カンファレンスを組み合わせることで(Ⅲ)に届くことがあります。入院中に一度も足を運ばないまま退院日を迎えると、(Ⅰ)イにも届かないという結果になりがちです。入院の連絡を受けた段階で、いつ訪問するかを決めてしまうのが現実的な対策です。 退院時カンファレンスの準備と記録の残し方は退院時カンファレンスへの参加と支援経過記録の書き方・文例集にまとめています。

算定できないと判断されやすいケース

要件そのものは満たしているつもりでも、記録の不足で算定を否認されることがあります。返還を求められた例として挙がるのは、次のようなパターンです。
ケース なぜ問題になるのか
情報提供の記録が「情報提供した」だけ いつ・誰に・何を提供したかが分からず、要件を満たしたことが確認できない
提供した書面の控えが残っていない 提供した情報の内容を示す資料がない
電話のみのやり取りで退院・退所加算を算定 訪問して面談したことが要件のため、電話のみでは対象とならない
カンファレンス参加の記録が病院側の資料のみ 自事業所の記録として、参加日時・出席者・得た情報を残す必要がある
得た情報がケアプランに反映されていない 情報を得ることが目的ではなく、計画に活かすことが前提になっている
通院時情報連携加算で、同席したのに情報提供の記録がない 同席だけでは足りず、医師等への情報提供と情報取得の内容が必要
共通しているのは、やっているのに書いていないという点です。加算の要件を満たす行為そのものは日常業務のなかで行われていることが多く、記録の形式を整えるだけで算定できるようになるケースは少なくありません。

月次の確認に組み込むと取りこぼしが減る

医療連携の加算は、その月に起きた出来事に対して算定するものが中心です。請求作業の前に次の3点を確認する習慣をつけておくと、取りこぼしが減ります。 ・今月、入院した利用者はいないか(入院時情報連携加算) ・今月、退院・退所した利用者はいないか(退院・退所加算) ・今月、通院に同席した利用者はいないか(通院時情報連携加算) 入院と退院が同じ月に起きることもあります。この場合はそれぞれの要件を満たしていれば両方の算定を検討できますが、扱いに迷うときは保険者に確認しておくと確実です。確認した日付と担当者名、回答内容を記録に残す運用にしておくと、後から説明できます。 本記事の単位数・要件は2024年度(令和6年度)介護報酬改定時点の内容です。加算の区分や要件は改定で見直されるため、算定前には最新の告示・通知と、保険者が公表している算定の手引きをご確認ください。

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