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居宅介護支援事業所が算定できる医療連携に関する加算について、2024年(令和6年)介護報酬改定に対応した算定要件・単位数・実務のポイントをまとめて解説します。
「入院時情報連携加算と退院退所加算の違いがわからない」「通院時情報連携加算の算定率が低い理由が知りたい」「ターミナルケアマネジメント加算の2024年改定での変更点を確認したい」というケアマネ・管理者の方に向けてまとめました。
・医療連携に関する加算の算定要件を正しく理解してもれなく算定したい方へ
・2024年改定での変更点を確認したい居宅介護支援事業所の管理者・ケアマネの方へ
(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定することはできません。入院日を含めて3日以内に情報提供できた場合は(Ⅰ)を、4日目〜7日以内に提供した場合は(Ⅱ)を算定します。
【注意点】
情報提供を受けた回数とカンファレンスへの参加の有無によって区分が決まります。できる限り(Ⅱ)ロや(Ⅲ)を目指すことで、より高い単位数を算定できます。
【算定の主な要件】
【実務上の注意点】
【記録として残すべき内容】
2024年・2025年・2026年
居宅介護支援における医療連携加算の全体像
居宅介護支援事業所が算定できる医療連携に関する加算は、大きく5種類あります。利用者の入院・通院・退院・ターミナル期のそれぞれの場面で、ケアマネジャーが医療機関との連携を適切に行った際に算定できます。| 加算名 | 単位数 | 算定場面 |
|---|---|---|
| 入院時情報連携加算(Ⅰ) | 200単位/月 | 入院後3日以内に医療機関へ情報提供した場合 |
| 入院時情報連携加算(Ⅱ) | 100単位/月 | 入院後7日以内に医療機関へ情報提供した場合 |
| 退院・退所加算(Ⅰ)イ | 300単位/回 | 退院前カンファレンスなし・情報提供1回 |
| 退院・退所加算(Ⅰ)ロ | 450単位/回 | 退院前カンファレンスあり・情報提供1回 |
| 退院・退所加算(Ⅱ)イ | 400単位/回 | 退院前カンファレンスなし・情報提供2回等 |
| 退院・退所加算(Ⅱ)ロ | 600単位/回 | 退院前カンファレンスあり・情報提供2回 |
| 退院・退所加算(Ⅲ) | 900単位/回 | 退院前カンファレンスあり・情報提供3回以上 |
| 通院時情報連携加算 | 50単位/月 | 利用者の通院に同席し医師等と情報共有した場合 |
| ターミナルケアマネジメント加算 | 400単位/死亡月 | ターミナル期の利用者が在宅で死亡した場合 |
| 特定事業所加算(Ⅰ)※医療連携要件 | 505単位/月 | 退院退所加算35回以上等の実績要件を満たす場合 |
入院時情報連携加算
概要と目的
入院時情報連携加算とは、居宅介護支援事業所の介護支援専門員(ケアマネジャー)が、利用者の入院時に医療機関へ必要な情報を提供し、医療と介護の切れ目ない連携を行った場合に算定できる加算です。高齢者は入院をきっかけに心身機能が低下しやすく、退院後の生活に大きな影響が出ます。入院時点で利用者の生活背景・介護状況を正確に医療機関へ伝えることが、治療の質と退院支援の質を高める鍵となります。2024年改定での対応と評価
入院時情報連携加算は、より迅速な情報連携を促進するため、提供日数によって単位数が異なります。加算(Ⅰ)は200単位、加算(Ⅱ)は100単位となり、入院後早期の必要情報の迅速な提供が評価されます。算定要件
【共通要件】- 利用者が医療機関へ入院していること
- 居宅介護支援事業所の介護支援専門員が、医療機関の職員(医師・看護師・医療ソーシャルワーカー等)へ直接情報提供を行っていること
- 提供する情報が、利用者の生活状況・介護状況など医療機関が治療や退院支援に活用できる内容であること
- 情報提供を行った日時・方法・内容・相手先を記録として残していること
| 区分 | 単位数 | 情報提供の期限 |
|---|---|---|
| 入院時情報連携加算(Ⅰ) | 200単位 | 利用者が入院した後3日以内に情報提供を行った場合 |
| 入院時情報連携加算(Ⅱ) | 100単位 | 利用者が入院した後7日以内に情報提供を行った場合 |
- 家族への連絡のみで終わっている場合は算定要件を満たさない
- ケアプランの写しを渡しただけの場合も算定要件を満たさない可能性がある
- 1ヶ月に1回限度の算定
- 情報提供の方法は面談・電話・FAX・メール等いずれでも可だが、記録が必須
提供すべき情報の内容
医療機関への情報提供で伝えるべき主な内容は以下の通りです。- 利用者の氏名・要介護度・認定有効期間
- 心身の状況(ADL・認知機能・既往歴・服薬状況)
- 生活環境(住環境・家族構成・キーパーソン)
- 現在利用しているサービスの内容と頻度
- 家族・介護者の状況と介護力
- 緊急連絡先
退院・退所加算
概要と目的
退院・退所加算は、病院・診療所・施設から退院・退所した利用者が居宅サービスを利用する際に、ケアマネジャーが医療機関等から必要な情報を受け取りケアプランの作成に活かした場合に算定できる加算です。入院時情報連携加算と逆の方向(医療機関→ケアマネ)の情報連携を評価する加算です。算定要件と区分
| 区分 | 単位数 | 情報提供回数 | カンファレンス |
|---|---|---|---|
| 退院・退所加算(Ⅰ)イ | 300単位 | 1回 | なし |
| 退院・退所加算(Ⅰ)ロ | 450単位 | 1回 | あり |
| 退院・退所加算(Ⅱ)イ | 400単位 | 2回 | なし |
| 退院・退所加算(Ⅱ)ロ | 600単位 | 2回 | あり |
| 退院・退所加算(Ⅲ) | 900単位 | 3回以上 | あり |
- 病院・診療所・地域密着型介護老人福祉施設・介護保険施設等から退院・退所した利用者であること
- ケアマネジャーが医療機関等から必要な情報の提供を受けること
- 情報提供を受けてケアプランを作成していること
- 退院・退所後に居宅サービスの利用を開始していること
- 退院・退所月または翌月に算定すること
退院前カンファレンスへの参加について
退院前カンファレンスへの参加は、(Ⅰ)ロ・(Ⅱ)ロ・(Ⅲ)の算定において評価されます。カンファレンスに参加した際は、参加者・検討内容・利用者または家族に提供した文書の写しを記録として保存しておくことが必要です。通院時情報連携加算
概要と目的
通院時情報連携加算とは、ケアマネジャーと医療機関との連携を評価する加算で、2021年の介護報酬改定で新設されました。この加算は、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが利用者の診察に同席し、担当医師との情報連携を行うことで算定できます。算定要件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 単位数 | 50単位/月(1回限度) |
| 対象 | 通院が困難な利用者を除く(通院できる利用者が対象) |
| 同席要件 | ケアマネジャーが利用者の診察に同席すること |
| 情報連携 | 診察に同席し、医師等に対して利用者の心身の状況や生活環境等の情報を提供し、医師等から利用者に関する情報を受け取ること |
| 記録 | 同席した日時・医師等との情報連携の内容を記録すること |
- 単に付き添いとして同席するだけでは算定不可。医師等との情報のやりとりが必要
- 利用者の同意を得ること
- 月1回限度の算定
- 算定率が非常に低い加算であるが、医師との情報連携強化の観点から積極的な活用が推奨されている
ターミナルケアマネジメント加算
概要と目的
居宅介護支援におけるターミナルケアマネジメント加算とは、ターミナル期の利用者が必要な居宅サービスを円滑に利用できるように調整等を行うことを評価する加算です。2024年改定での変更点
2024年介護報酬改定によって、特定事業所加算(Ⅰ)を算定するための連携条件として「ターミナルケアマネジメント加算を年間5回以上算定すること」という内容が「年間15回以上」に変更されています。算定対象者の幅が広がったことによる算定要件の緩和とバランスを取った形です。 また2024年改定では、算定対象となる疾患の範囲が「末期の悪性腫瘍のみ」から「末期の悪性腫瘍に加え、その他の疾病等」へ拡大されました。算定要件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 単位数 | 400単位(死亡月に1回) |
| 対象者 | 在宅で死亡した利用者(2024年改定により末期の悪性腫瘍以外も対象に拡大) |
| 訪問要件 | 死亡日および死亡日前14日以内に2日以上、利用者の居宅を訪問すること |
| 同意 | 利用者または家族の同意を得ること |
| 意向把握 | 終末期の医療やケアの方針に関する利用者または家族の意向を把握していること |
| 記録 | 利用者の心身の状況等を記録すること |
| 情報提供 | 主治医および居宅サービス計画に位置づけた事業者に情報を提供すること |
| 24時間対応 | 24時間連絡体制を確保していること |
- 利用者・家族の終末期に関する意向の内容(ACP・人生会議の記録)
- 死亡日前14日以内の訪問日・訪問者・訪問内容
- 主治医・各サービス事業者への情報提供の日時・内容
- 利用者・家族の同意を得た記録
- 24時間連絡体制の確保に関する記録
特定事業所加算(Ⅰ)における医療連携の要件
概要と目的
医療機関との連携を積極的に行っている事業所を評価する「特定事業所加算(Ⅰ)」の算定要件の一部です。退院退所加算の算定実績とターミナルケアマネジメント加算の算定実績の両方が一定以上であることが求められます。算定要件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 単位数 | 505単位/月(特定事業所加算Ⅰとしての単位) |
| 退院退所加算の実績 | 前々年度の3月から前年度の2月までの間において退院・退所加算の算定に係る医療機関等との連携回数の合計が35回以上であること |
| ターミナル加算の実績 | 前々年度の3月から前年度の2月までの間においてターミナルケアマネジメント加算を15回以上算定していること(2024年改定で5回以上から15回以上に引き上げ) |
| その他の要件 | 人材要件や重度者対応要件など、その他の特定事業所加算(Ⅰ)の要件をすべて満たすこと |
医療連携加算の実地指導でのチェックポイント
医療連携に関する加算は実地指導で以下の点が確認されます。事前に整備しておきましょう。 【入院時情報連携加算】- 情報提供を行った日時(入院後3日以内か7日以内か)の記録があるか
- 情報提供の相手方(職種・氏名)が記録されているか
- 提供した情報の内容が記録されているか
- 家族への連絡のみで算定していないか
- 情報提供を受けた回数・日時が記録されているか
- カンファレンスに参加した場合はその記録・参加者が残っているか
- 退院後のケアプラン作成に情報が活かされているか
- 算定月(退院月または翌月)が正確か
- 同席した診察の日時・医療機関名・医師等の氏名が記録されているか
- 医師等との情報連携の内容が記録されているか
- 単なる付き添いではなく情報のやりとりが行われていることが記録で確認できるか
- 死亡日前14日以内に2日以上の訪問記録があるか
- 利用者・家族の終末期に関する意向を把握した記録があるか
- 主治医・各サービス事業者への情報提供記録があるか
- 24時間連絡体制の確保が文書化されているか
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利用者負担軽減の仕組みの改定
補足給付(負担限度額認定)に関わる見直しは、以下のとおりです。
令和6年8月1日施行 基準費用額の見直し
令和7年8月1日施行 多床室の室料負担


