
施設ケアプランの「転倒予防」に関するニーズ・長期目標・短期目標の例文・文言集です。
特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・グループホームなどの施設サービス計画書(第2表)を作成する際のお手伝いをします。
・転倒予防に関するニーズや目標の文例を見ながら、施設ケアプランの作成をスムーズに進めたい方へ
・監査や実地指導での指摘を避け、安心して業務に取り組みたい方へ
施設内での転倒は、入居者の骨折・廃用症候群・死亡につながる重大な事故です。高齢者は骨粗しょう症を合併していることが多く、転倒による大腿骨骨折・圧迫骨折は在宅復帰の可能性を大きく損なう場合があります。転倒予防のケアプランでは、「なぜ転倒リスクが高いか」(筋力低下・薬の副作用・認知症・環境要因等)を把握したうえで、本人の行動の自由と安全の両立を意識した文言を選びましょう。
施設ケアプラン・転倒予防に関するニーズ・長期目標・短期目標例文一覧
転倒予防のケアプランを作成するときは「転倒のリスク要因」「本人がどれだけ転倒を認識しているか」「施設の見守り体制・環境」を軸にニーズを整理することが重要です。また、行動抑制につながらないよう「自由に動ける権利」と「安全確保」の両立を常に意識しましょう。
筋力低下・バランス機能低下による転倒リスクに関するニーズ・目標
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| 足腰が弱くなっており転倒が心配なため、筋力を維持しながら安全に生活したい | 下肢筋力が維持・向上し、転倒なく安全に施設内を移動できるようになる | 機能訓練(下肢筋力訓練・バランス訓練)を週○回継続し、施設内での転倒が防止できるようになる |
| 最近よくふらつくようになっており転倒が心配なため、バランス機能を改善したい | バランス機能が改善し、ふらつきなく安全に移動できるようになる | バランス訓練・立位保持訓練を週○回継続し、ふらつきが軽減して安全な歩行が維持できるようになる |
| 施設内で転倒を繰り返しているため、再転倒を予防しながら安全に生活したい | 転倒の原因を把握・対処することで転倒が防止され、安全な施設生活が継続できるようになる | 転倒の状況・要因を職員間で共有し、個別の予防策(見守り強化・環境整備・訓練等)を実施して転倒回数が減少できるようになる |
| 足元が不安定で転倒が心配だが、歩き回ることが好きなため、安全に動き続けたい | 適切な見守り体制と環境整備のもとで、本人の自由な移動が維持されながら転倒が防止できるようになる | 歩行補助具の正しい使用と安全な動線の確保により、本人が自由に動きながら転倒リスクが軽減できるようになる |
夜間の転倒リスクに関するニーズ・目標
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| 夜間にトイレに行く際に転倒しそうになることがあるため、夜間も安全に移動できるようにしたい | 夜間の安全な移動環境が整い、転倒なく夜間排泄が継続できるようになる | センサーライトの設置とセンサーマットによる職員への通知体制により、夜間の移動時に安全が確保できるようになる |
| 夜間にベッドから一人で起き上がろうとして転落することがあるため、安全な対応体制を整えたい | 夜間のベッドからの転落が防止され、安全な夜間生活が継続できるようになる | センサーマット(離床センサー)の設置と夜間の職員対応体制の整備により、転落リスクが軽減できるようになる |
| 夜間に混乱して歩き回ることがあり転倒が心配なため、夜間も安全に過ごせる環境を整えたい | 夜間の安全が確保され、転倒なく施設生活が継続できるようになる | 離床センサーと夜間巡回の強化により、夜間の混乱時にも職員が速やかに対応できる体制を整えることができるようになる |
| 薬の副作用でふらつきが出ることがあり夜間の転倒が心配なため、安全に過ごしたい | 薬の副作用への対応が講じられ、転倒なく安全に生活が続けられるようになる | 副作用の出やすい時間帯に職員が見守りを強化し、主治医への服薬調整の相談も並行して行うことができるようになる |
骨粗しょう症・骨折リスクへの対応に関するニーズ・目標
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| 骨粗しょう症があり骨が弱いため、転倒による骨折を予防しながら生活したい | 骨折を起こすことなく安全な施設生活が継続できるようになる | 骨粗しょう症の治療継続と転倒予防の取り組みを組み合わせ、転倒・骨折のリスクが軽減できるようになる |
| 過去に骨折したことがあり再骨折が心配なため、転倒しないよう安全に生活したい | 再転倒・再骨折を起こすことなく安全な施設生活が継続できるようになる | 過去の転倒・骨折の要因を共有したうえで予防策(歩行補助具・見守り・環境整備等)を継続し、転倒なく生活できるようになる |
| 骨折後に施設に入所したため、再骨折しないよう安全な生活を続けたい | 骨折が再発することなく、安全に施設生活が継続できるようになる | 骨折後の安全な動作方法を職員間で共有し、適切な介助のもとで再骨折リスクが軽減できるようになる |
認知症に伴う転倒リスクに関するニーズ・目標
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| 認知症があり危険の認識が薄れており転倒リスクが高いため、安全に生活できる環境を整えたい | 適切な見守り体制のもとで転倒が防止され、安全な施設生活が継続できるようになる | 行動パターンを把握した見守り体制の強化と環境整備により、転倒リスクが軽減できるようになる |
| 認知症で突然立ち上がろうとすることがあり転倒が心配なため、安全な対応体制を整えたい | 転倒を防止しながら、本人の自由な活動が維持できる安全な環境が整えられるようになる | センサーマットの活用と職員の対応体制を整え、突然の立ち上がりにも速やかに対応できるようになる |
| 認知症があっても自由に動き回りたいという気持ちがあるため、転倒なく安全に動ける環境を整えたい | 本人の自由な移動を尊重しながら、転倒なく安全な施設生活が継続できるようになる | 安全な動線の確保・不要な障害物の除去・見守り強化により、本人が安全に動き回れる環境が整えられるようになる |
環境整備・設備による転倒予防に関するニーズ・目標
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| 居室・廊下・トイレなどに手すりや安全な設備がなく転倒が心配なため、安全な環境で生活したい | 施設内の安全な環境が整い、転倒リスクが低い状態で生活が継続できるようになる | 居室・廊下・トイレ等の手すり・滑り止めの設置状況を確認し、必要な環境整備が○月中に完了できるようになる |
| ベッドの高さが合っておらず立ち上がりの際に不安定なため、適切な環境に調整してほしい | ベッド環境が適切に調整され、安全な立ち上がりが継続できるようになる | ベッドの高さ調整とベッド用手すりの設置により、安全な立ち上がり動作が行えるようになる |
| 履き物が滑りやすく転倒が心配なため、安全な履き物を使いながら生活したい | 適切な履き物の使用により、転倒リスクが軽減された安全な生活が継続できるようになる | 滑り止め付きの履き物を選定・使用し、歩行時の転倒リスクが軽減できるようになる |
転倒への不安・心理面に関するニーズ・目標
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| 転倒が怖くて積極的に動けなくなっており、廃用が進むのが心配なため、安心して動けるようになりたい | 転倒への不安が軽減され、安心して積極的に活動できる生活が続けられるようになる | 転倒予防訓練と安全な環境整備を組み合わせ、本人が安心して活動できる自信が回復できるようになる |
| 転倒した経験があり自信をなくしているため、自信を取り戻しながら安全に動けるようになりたい | 転倒への自信が回復し、安全を確認しながら自立した移動が継続できるようになる | 転倒予防訓練を継続しながら成功体験を積み重ね、自信を持って活動できる場面が増えるようになる |
施設ケアプラン・転倒予防のプラン作成ポイント
①転倒のリスク要因を多角的に把握する
転倒リスクは「内因性要因」(筋力低下・バランス障害・認知機能・薬の副作用等)と「外因性要因」(施設の環境・照明・床材・履き物等)の両面から把握することが重要です。ケアプランにはどの要因に対してどのような対策を講じるかを明記しましょう。
②「拘束・行動制限」につながらない文言にする
「転倒するから動かせない・動かさない」という発想はケアの観点から問題があります。転倒予防のケアプランは「自由に動きながら安全を確保する」方向性で目標・援助内容を設定することが求められています。
③多職種で情報共有・対策を検討する
転倒予防は介護職員だけでなく、看護師・理学療法士・機能訓練指導員・薬剤師・主治医など多職種が連携して取り組む必要があります。ケアプランにも関係職種を明記した援助内容を記載しましょう。
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利用者負担軽減の仕組みの改定
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令和7年8月1日施行 多床室の室料負担


