トイレ・排泄・おむつ・排泄介助などのニーズ・長期目標・短期目標の例文集です。
居宅サービス計画書(ケアプラン)を作成する際に直面する様々な課題を解決するためのお手伝いをします。
・文例や記入例を見ながら、スムーズに記録を進めたい方へ
・監査や実地指導での指摘を避け、安心して業務に取り組みたい方へ
トイレで排泄したい、できるだけ迷惑をかけずに排泄したい、安心してトイレまで移動したいことや転倒予防に関するニーズは要介護の方要支援の方どちらにも多くあります。居宅介護支援事業所のケアマネが作る居宅サービス計画の第2表や施設ケアマネのケアプラン、通所介護やデイケアなどの目標の参考例としてお使いください。
トイレ・排泄・おむつ・排泄介助に関するニーズ・長期目標・短期目標例文一覧
ケアマネージャーの方のニーズに合わせてこれからもっと増やしていきますが、現時点で35例ほど紹介しています。
排泄の自立を目指すニーズ・目標
課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
---|---|---|
完全自立でトイレを使用したい | 完全な自立を達成し、介助なしでトイレを使用できるようになる | 初めは小さな支援を受けながら徐々に自立したトイレ使用に移行する |
一人でのトイレ使用に時間がかかるが独立して行いたい | 自分のペースでトイレを使用できるようになる | トイレ使用にかかる時間を徐々に短縮するための技術や工夫を学ぶ |
誰の援助もなく独力でトイレに行けるようになりたい | 介助なしで自宅や公共のトイレに安全に行けるようになる | 自宅内での移動を始め、徐々に外出時のトイレ使用にも対応できるようにする |
できるだけ自分でトイレを使用したい | 日常生活で完全に独立してトイレを使用できるようになる | トイレ使用時の一部の動作から自立し、段階的に全ての動作を自分で行えるようにする |
安心して清潔に生活したい | トイレの使用後も含めて常に清潔を保ち、自立した生活を送る | 日々の衛生管理を学び、小さな自立した行動から始める |
時間はかかるものの、失敗せずに確実にトイレを使用したい | トイレ使用時の失敗をゼロにし、安心して使用できるようになる | トイレ使用の練習を重ね、支援を受けながらも正しい方法で行えるようにする |
独立してトイレへのアクセスを望む | 完全に自立していつでもトイレを使用できるようになる | トイレへの移動を支援の下で安全に練習し、徐々に支援を減らしていく |
自力でトイレに行く力をつけたい | 自分の力でトイレに行けるようになる | 筋力と体力をつけるための運動を始める、トイレへの道のりでの練習をする |
自分の力だけでトイレを使用する | 完全に自立してトイレ使用ができるようになる | トイレ使用に必要な動作の練習を行い、徐々に介助を減らしていく |
介助なしでトイレに行けるようになりたいが、不安がある | 独立してトイレに行き、不安なく排泄できるようになる | 安心できる環境でのトイレ使用法を学ぶ、不安を減らすための対策を講じる |
自分でトイレに行けない時も快適に過ごしたい | どんな状況でも快適に過ごせるようになる | 介助が必要な場合の適切な介助方法を学ぶ、快適さを保つための工夫をする |
排泄の一部介助を目指すニーズ・目標
解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 |
トイレまでの移動が難しいので、サポートしてほしい | 安全かつ自立してトイレまで移動できるようになる | 移動支援のための具体的なツールやサービスを調査し、試す |
トイレの夜の移動が不安なので、夜間のサポートが欲しい | 夜間も安心してトイレに行けるようになる | 夜間の移動を支援するための照明やセンサーを設置する |
トイレからの立ち上がりが難しいので、手助けしてほしい | トイレから自力で立ち上がれるようになる | トイレの手すりや支援機器の設置を検討する |
便秘が続いているので、適切なケアを受けたい | 便秘を解消し、定期的な排便ができるようになる | 栄養士や医師のアドバイスを受け、食生活の改善を始める |
オムツの取り替えが難しいので、助けてほしい | オムツの交換を自立して、または支援を受けて容易に行えるようになる | オムツの交換を支援するサービスや製品を調べる |
トイレの後の手洗いが難しいので、サポートしてほしい | 手洗いを自立して行えるようになる | 自動水栓や石鹸ディスペンサーなどの手洗い支援機器を導入する |
トイレの場所を忘れてしまうことがあるので、案内してほしい | トイレの場所を自立して覚え、迷わずに行けるようになる | トイレへの案内サインや道案内を明確にする |
夜間のトイレ移動が不安なので、サポートがほしい | 夜間でも安心してトイレに行けるようになる | 夜間のトイレ移動を支援するための環境を整える |
トイレのドアの開け閉めが難しいので、手助けしてほしい | トイレのドアを自立して開閉できるようになる | ドアの改造や自動ドアオープナーの設置を検討する |
トイレの座る部分に安心して座れるようになりたい | トイレの座面に安全かつ快適に座れるようになる | 座面の高さや素材を見直し、適切なトイレシートを選ぶ |
トイレの床が滑りやすいので、滑りにくい対策を教えてほしい | トイレの床が滑りにくく、安全な環境を作る | 滑り止めマットの設置や床材の変更を行う |
トイレの中での移動が難しいので、サポートしてほしい | トイレ内での移動が安全かつ自立して行えるようになる | トイレ内の手すりや移動支援機器を設置する |
尿意や便意を感じないことが多いが、それでも清潔を保ち、適切に排泄を行いたい | 排泄の自覚が難しい状況でも、清潔を保ちながら適切に排泄できるようになる | 排泄感覚を促進するトレーニングやアラームシステムの導入を検討する |
オムツを使用しているときも、中での排泄後はすぐに清潔な状態に保たれることを希望している | オムツ使用時でも、常に清潔を保ち、肌トラブルを防ぐ | 高吸収性オムツの使用や定期的な交換スケジュールを作る |
オムツは使用しているが、可能な限り実際のトイレでの排泄を行いたいと思っている | オムツを使用しつつも、トイレでの排泄を可能にする | 排泄のタイミングを予測し、トイレでの排泄を促すスケジュールを作成する |
他者の助けを借りず、自分だけで排泄の行程を完了できるようになりたい | 完全な自立を目指し、他者の助けなしで排泄を行えるようになる | 排泄に関する自立支援トレーニングを受ける |
自分の力だけで、排泄の全過程をスムーズに行えるようになりたい | 排泄において自立した生活が送れるようになる | 排泄を容易にするためのトイレ改造やトレーニングを行う |
生活のリズムを整えて、排泄のタイミングも安定させ、安心して生活したい | 定期的な生活リズムを確立し、排泄のタイミングを安定させる | 食事や睡眠のリズムを整え、排泄のタイミングを記録する |
トイレを使用して、自然に排便を行いたいと考えている | トイレでの自然な排便が可能になる | 適切な食事と運動により、排便を促す |
便秘の傾向があるが、それにも関わらずトイレでの排泄を行い、日常生活を快適に過ごしたい | 便秘を改善し、トイレでの排泄がスムーズに行えるようになる | 便秘改善のための食事療法や運動療法を導入する |
自分の身体の力を信じて、トイレでの排泄が自分だけで行えるようになりたい | 自力での排泄を確実に行えるようになる | 排泄に関する自立支援トレーニングを受ける |
トイレ内での排泄時に、安全を確保し、何の心配もなく行えるようになりたい | トイレ内での安全を完全に確保する | トイレ内の安全対策を強化する(手すりの設置、滑り止めマットの導入など) |
ときどきトイレの場所を忘れてしまうことがあるので、それを防ぐ方法を知りたい | トイレの場所を常に把握し、迷わずに行けるようになる | トイレへの案内サインを明確にし、必要に応じて案内技術を利用する |
夜間、トイレまでの移動が特に難しく感じるので、その際のサポートが欲しい | 夜間のトイレ移動を安全かつ自立して行えるようになる | 夜間の移動を支援するための照明やセンサーを設置する |
尿意や便意を感じることは少ないが、それでもトイレでの排泄が行えるようになりたい | 排泄感覚が鈍い状態でも、トイレでの排泄を適切に行えるようになる | 排泄感覚を促進するトレーニングやアラームシステムの導入を検討する |
尿意や便意が感じられない時でも、適切な排尿コントロールで排泄を行いたい | 排尿コントロールを自己管理できるようになる | 排尿コントロールのための医療的アドバイスを受け、スケジュールを作成する |
夜間の排泄時に転倒することが心配なので、安全対策を知りたい | 夜間の排泄時の転倒リスクを完全に排除する | 夜間の安全対策を強化する(夜間用のライト、転倒防止マットの配置など) |
健康を維持しながら、排便コントロールの管理を受け、気持ちよく生活を続けたい | 健康的な生活の中で排便コントロールを自己管理する | 健康状態と排便パターンを記録し、医療専門家のアドバイスを定期的に受ける |
自然に排便が難しいので、定期的に排便のサポートを受けたい | 定期的な排便を自立して行えるようになる | 排便を促す食事療法や運動療法を導入し、必要に応じて医療サポートを受ける |
以前、便秘症状で大変な思いをしたので、再び便秘にならないようにしたい | 便秘を予防し、快適な排泄習慣を維持する | 食物繊維の豊富な食事と水分摂取を増やし、定期的な運動を行う |
便秘の傾向があるものの、不快感を感じずに快適に生活したい | 便秘の傾向にも関わらず、日常生活において快適さを保つ | 便秘予防のためのライフスタイルの見直しと、必要に応じて医療相談を行う |
排尿のタイミングが合わないときがあるので、その際の声かけや見守りを希望している | 排尿のタイミングを自己管理し、適切なタイミングで排泄できるようになる | 排尿タイミングの予測と、必要に応じた介助者の配置 |
便秘の症状が気になるので、安心して排泄が行えるようになりたい | 便秘の症状を克服し、安心して排泄できるようになる | 便秘に効果的な食事療法や運動療法を実践する |
歩行が不安定で、夜間の排尿時に転倒することが心配なので、安全対策を知りたい | 歩行の安定性を向上させ、夜間の排尿時の転倒リスクを排除する | 歩行訓練を行い、夜間の移動支援ツールを使用する |
トイレ・排泄・おむつ・排泄介助のニーズ・長期目標・短期目標のポイント
トイレ・排泄・おむつ・排泄介助などに関するケアプランを作成する時には、前提として自立支援の観点から、できるだけ本人の残存能力を活かしつつ、家族の負担なども考慮して総合的に考えていく方が良いでしょう。
また要介護認定を受けてまだ日が浅い方や状態が変わりやすい方の場合には無理に短期目標をや長期目標を長期間で設定することなく、手間にはなってしまいますが3ヶ月くらいで見直していくことが理想だと思います。例えば「ポータブルを導入し実用的かどうか検証する」ということを2~3か月の短期目標にするなどもあり得ると思います。
ケアプランの内容を頻繁に見直して利用者の状態に合わせた内容に作り替える時にも、段階的に目標など例文があるので役に立つと思います。
2024年4月・6月介護報酬改定の情報
令和6年~8年 地域区分(介護)区市町村の等級一覧(2024年4月~)
2024年介護報酬改定後の介護保険サービスごとの介護報酬・単位数
令和6年度介護報酬改定では、4月に変更となる内容と、6月に変更になる内容があります。例えば、訪問介護費の場合、基本報酬部分は4月から、処遇改善加算等は6月から変更という2段階での変更が生じることがあります。詳細は各記事に添付している厚生労働省のサイトからご確認ください。介護保険の居宅サービス介護給付費単位数の改定内容
- 居宅介護支援費 2024年4月からの介護報酬・単位数一覧
- 介護予防支援費 2024年4月からの介護報酬・単位数一覧
- 訪問介護費 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 訪問看護費 2024年6月からの介護報酬・単位数一覧
- 訪問リハビリテーション費 2024年6月からの介護報酬・単位数一覧
- 通所介護費 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 短期入所生活介護費 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 居宅療養管理指導費 2024年6月からの介護報酬・単位数一覧
- 福祉用具貸与費 2024年4月からの介護報酬・単位数一覧
施設サービス等介護給付費単位数の改定内容
- 介護福祉施設サービス費(特別養護老人ホーム) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 介護保健施設サービス費(介護老人保健施設:老健) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 介護医療院費 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 特定施設入居者生活介護費(介護付き有料老人ホームなど) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
地域密着型サービスの単位数改定内容
- 地域密着型通所介護費(小規模デイサービス) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 認知症対応型共同生活介護費(認知症グループホーム) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 小規模多機能型居宅介護費(認知症グループホーム) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
介護予防・日常生活支援総合事業費(要支援・事業対象者)の改定内容
2024年(令和6年)介護報酬改定で特徴的な加算・制度
- 居宅介護支援の「特定事業所加算」算定要件
- 生産性向上推進体制加算の算定要件
- 認知症チームケア推進加算の算定要件 必要資格や研修を解説!
- 2024年(令和6年)6月からの「介護職員処遇改善加算」
- 2024年~ 居宅ケアマネのオンラインモニタリングの条件・要件
- 認知症介護基礎研修 eラーニングの内容・2024年義務化の対象者などを解説!